□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2012年11月5日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。日本の主食であるコメ需給について、データを中心にマクロな視点から現状を解説します。主に供給サイドに焦点を当てますが、日本のコメ産業が如何に危機的な状況にあるのかが良く分かると思います。余り一般的には知られていないデータを多く取り上げますが、ここ最近のコメ供給を巡る環境悪化は、このままでは国産米が食べられなくなる時代が近いと言わざるを得ない状況にあります。コメ離れが指摘されて久しくなっていますが、このまま日本人はコメを失う選択を行って良いのかを検証してみましょう(3,690文字)。 =================================== データで読み解くコメ需給、10年後には国産米が食べられなくなる可能性 =================================== 日本人の主食はコメ(米)であり、縄文時代中期から後期には、既に稲作が始まっていたと言われている。収穫が一巡する毎年11月23日には、新嘗祭(にいなめさい)という宮中祭祀もある。これは、「天皇陛下が、神嘉殿において新穀を皇祖はじめ神々にお供えになって、神恩を感謝された後、陛下自らもお召し上がりになる」(宮内庁)ものであり、古くから五穀豊穣を祝う風習がある。更に時代を遡って古事記を読み解くと、天孫降臨に際して、天照大神(あまてらすおおみかみ)がニニギノミコトに稲穂を授け、これで豊葦原の国を開拓せよと神勅したことが、日本の稲作の始まりとされている。もちろん、神話の内容が事実と言う訳ではないものの、神話にコメが取り上げられていることからも、日本人にとってコメは「原点」とも言える特殊な農作物であり、他の食糧とは一線を画した存在と言えるだろう。 昭和天皇が崩御される前、病床で台風襲来の天気予報を聞いて、真っ先に新嘗の稲の心配をしたエピソードは、当時コメの自由化交渉に臨んでいた外国当局者を驚かせたと言われている。日本の原風景を問われると、田園風景を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。… … …(記事全文4,906文字)
