□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2012年11月1日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。10月のシカゴ穀物相場は、総じて揉み合い気味の方向性に乏しい展開になりました。他商品市況との比較では地合の強さも窺うことができますが、本格的なトレンド形成は見送られた形です。ただ、ここにきて米国と南米で穀物相場を再び押し上げる可能性がある動きが確認されています。まずは収穫期終盤の米国内需給動向を確認した上で、これから年末に向けての大きなリスク要因になる南米産の作付け・発芽環境についても合わせて報告します。(3,741文字)。 =================================== 南米では豪雨・洪水被害が深刻化している、穀物相場高シナリオの検証 =================================== 10月のシカゴ穀物相場は、全般的に底固い展開になった。商品市況全体を見回すと、CRB商品指数は9月14日の320.92をピークに、10月31日時点では295.84まで約1ヶ月半で39%もの急落となり、8月2日以来の安値を更新している。しかし、トウモロコシ相場は9月28日、大豆と小麦相場は10月15日で当面のボトムを確認した形になっており、特に10月下旬には商品市況が下げ止まらない一方で、穀物相場の相対的な底固さが目立つ状況にある。 その最大の要因は、いわゆる「ハーベスト・プレッシャー(収穫に伴う現物供給圧力)」が一服したことだ。直近の10月28日時点の収穫進捗率をみると、トウモロコシが91%(前週87%、前年同期74%、平年60%)、大豆が87%(前週80%、前年同期85%、平年78%)に達しており、平年よりもかなり早いペースで収穫作業が最終段階に差し掛かっている。今年度は50年ぶりとも言われる干ばつ被害の影響で、トウモロコシのイールドは1995/96年度以来、大豆のイールドは2003/04年度以来の低水準に落ち込む見通しになっている。しかし、作付け期の好天で生産ステージの進捗状況そのものは順調だったことで、ハーベスト・プレッシャーという季節要因に伴う下押し圧力も、平年より早めに始まり、早めに終わる方向になっている。… … …(記事全文4,971文字)
