■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(660円/月:税込):Vol.1346 <Vol.1346号:自由な判断の前提の、認識ということについて> 2023年6月14日:深層学習型AIと共生するために ウェブで読む:https://foomii.com/00023/20230615080000110270 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ われわれは、自分の目の感性で「ありのままの存在を認識している」と考えています。果たして、そうか? 人間の目は、3000万画素を感知できるという。デジタル画像の4K(フルハイビジョン)は、3814×2160=829万画素からなります(ピクセル)。 8Kの放送が7680×4320=3318万画素ですから、目の網膜が受け取る画素とほぼ同じです。情報の量だけでいえば、8KのTV≒目の網膜が区分する画素数です。 では、われわれは、高精細のテレビカメラと同じように視覚で画像を受け取って、モノを認識しているのかというと、それは違います。 ◎目の画像情報は、脳にある概念(=知識)と照らし合わせられ、確率的に像を結んでいるからです。われわれは、認識を意識することがない。「ありのままに見ている」ように考える。脳は、自動的に働いています。 AIの、特徴量による画像の識別と似ています。適切な学習が進んだAIは無限数の変化がある画像を見て、経験ある人間に準じるまたは人より優れた判断をします。深層学習型AIは、人間の認識をマネですが、脳と同じとはいえない。 情報を受け取った脳は、具体物の演奏やリンゴにはある違い(情報)を捨象し、「これはグールドのバッハだ、あるいはリンゴだ」と認識します。 具体物の音や映像は、無限の変化があるアナログです。人間の画像認識も、確率的です。青い梨を、青いリンゴと間違えることもあります。具体物の梨とリンゴには無限に近い変化があるからです。 「これが唯一のリンゴだ」という画像はない。フランスの画家、ルネ・マグリットはパイプの絵を描いて、下に「Ceci n'est pas une pipe(This is not a pipe)」という謎かけをしています。… … …(記事全文10,689文字)