■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(週刊:660円/月):Vol.1181 <Vol.1181:現代貨幣理論(MMT)の根底的な批判> 2021年9月15日:世界のMMTの実行とコロナ下の帰結 ウェブで読む:https://foomii.com/00023/2021091608000084944 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ コロナ対策として、世界で、政府が赤字国債を増発し、中央銀行が買い取る。財政支出と通貨発行量を増やすことが行われています。 各国政府はMM理論との関係を否定します。しかしこの背景には、2018年から、世界に流行したMMT理論(現代貨幣理論)があるのは明らかでしょう。2013年に異次元緩和を開始した日本は、7年先輩です。 【L・ランダル・レイ】 手許には、L・ランダル・レイの『MMT:現代貨幣理論入門』があります。節ごとの記述が、論理的に飛んでいるので、その間の繋(つなぎ)が読みにくい。独立した節の記述は、ほぼ正しい(90%か)。しかし次の節にいくとき、飛躍があります。このため全体の筋を間違えているように思えます。 結論は以下です。(同書:P39()内は吉田) 「MMTは、政府の財政は家計や企業のそれとは全く別のものと主張する。わが家の家計が連邦政府の予算と同じような状態だったら、破産してしまう。それゆえ、政府の赤字を抑制しなければならないと常々聞かされているが、MMTはこのアナロジー(対比)は誤りであると主張する。(通貨発行の)主権を有する政府が、(中央銀行が国債を買い続ければ)自らの通貨について支払い不能となることはあり得ない。」 重点は、(通貨発行の)主権を有する政府が、(中央銀行が国債を買い続ければ)自らの通貨について支払い不能となることはあり得ない、とするところです。MMTでは財政の破産はないという前提から(実際は歴史的には多くの国で起こっていますが)、政府の支払い不能がどう起こるか、結果はどうなるか書かない。この病気は自然治癒する。したがって、医学では研究しないというのと同じです。 【政府部門には、MMTが有効】 政府部門は確かMMTの言う通りです。しかし、インフレからの金利高騰(市場の期待金利の上昇)は、中央銀行と民間銀行がもつ国債、債券、株式、貸付金の価値を下落させ、金融部門を債務超過にして、破産させます。 【中央銀行と銀行には無効】 特に国債の残高が1200兆円(GDPの226%)であり、コロナ危機で1300兆円や1400兆円に膨らむ日本では問題です。中央銀行のコントロールの外にある、民間債券市場の期待金利が2%に上がると、平均残存期間(デュレーション)が8年である、日本のゼロ金利の国債価格は、「1200兆円÷(1+2%×8年)=1200兆円÷1.16=952兆円」に下がり、国債をもつ日銀と銀行に、248兆円の損害が一挙に生じます。… … …(記事全文16,666文字)
