Foomii(フーミー)

FIRE達成おやじの舞台裏:ブログでは語りきれない投資の葛藤と生原稿

モンチ(FIRE系ブロガー × 個人投資家)

モンチ

【第1回】ベンゲン氏の新理論──「4%ルール」の生みの親が2025年出した答え

「4%ルール」の生みの親、William Bengen氏が2025年、30年越しの研究を一冊の本にまとめました。タイトルは『A Richer Retirement』です。

その結論を一言で言うと、こうです。

「4%は、過去最悪の時代に最も不運だった人を守るための超保守的な下限値に過ぎなかった。正しく設計すれば、もっと引き出せる。」

私がこの理論を知って最初に感じたのは、安堵より先に「しまった」という気持ちでした。FIRE達成後の自分が、必要以上に怯えながらお金を使ってきたかもしれない、という気づきです。



退職ポートフォリオの「真の敵」は、実は株価暴落ではなかった

ここが、この理論で最も重要な逆転の発見です。

多くのFIRE民が一番恐れているのは「暴落」です。私もそうでした。しかし、ベンゲン氏のデータが示す歴史的事実はこうです。

1929年の世界恐慌(株価90%超暴落)より、1968年のスタグフレーション(高インフレ+低成長)のほうが、退職者へのダメージははるかに大きかった。

なぜか。株価の暴落は、数年後に回復する可能性があります。しかしインフレで生活費が上がると、引き出し額を永続的に増やし続けなければならない。1970〜1980年の米国では年間インフレ率が平均8.32%に達し、400万円から始めた引き出し額が、わずか11年で766万円に膨らみました。

資産が目減りしているのに、引き出し額だけが指数関数的に増えていく。これが破産への道です。

毎日の買い物をしているFIRE民として、この話は骨身に染みます。株価よりも、スーパーのレシートのほうが怖い。



3つの防御策と2つのモニタリング──その構造だけ先にお伝えします

ベンゲン氏の新理論は、以下の5つの要素で構成されています。

【3つの防御策】

・防御策①
資産の分散と「小型株プレミアム」の取り込み → 2資産から7資産へ拡張し、小型株を意図的に組み込むことで安全引き出し率が4.0%→4.7%へ

・防御策② 
退職初期の「順序リスク」を構造的に回避する → 「年を取るほど株式を減らす」という常識を逆転させた設計で、さらに+0.25%の上乗せが可能に

・防御策③
支出のルール化(ガードレール戦略) → 「必要なら引き出し額を減らせる」構造にするだけで、初期引き出し率が最大5.7〜6.2%まで拡張可能


【2つのモニタリング手法】

・モニタリング①
インフレ率(CPI)×株価水準(CAPEレシオ)で「現在地」を確認する → 今の相場環境で自分がいくら引き出してよいかを判断するマトリクス

・モニタリング② 
年1回のリバランスと設計前提の再確認



結局、何%引き出せるのか?

防御策を積み上げた結果、安全引き出し率はどこまで伸びるか。その全体像と、現在のインフレ・株価環境(CAPEとCPI)から自分の「適正ゾーン」を判断するマトリクス表については、この先の有料部分でお伝えします。

特にマトリクス表は、「今はいくら引き出してよい相場か」を一目で判断できる実用ツールとして設計しました。ぜひ手元に置いておいていただけると思います。


… … …(記事全文3,897文字)
  • この記事には続きがあります。全てをお読みになるには、購読が必要です。

    購読中の読者はこちらからログインすると全文表示されます。

    ログインする
  • 価格:200円(税込)

    今月配信済みの記事をお読みになりたい方は定期購読を開始ください。
    お手続き完了と同時に配信済み記事をお届けします。

    定期購読する

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2026年のバックナンバー

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2026年8月19日に利用を開始した場合、2026年8月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2026年9月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する