… … …(記事全文2,144文字)企業の大規模な個人情報漏洩が急増している。単に「企業の管理態勢が緩い」という一言では説明できない深刻な事態だ。
●止まらない情報流出
上場企業とその子会社による100万件以上の漏えい事案は、10月5日時点ですでに10件に達し、2025年通年の6件を上回る過去最悪のペースだ。
<2026年10月7日 東京商工リサーチ>
<2026年9月〜10月発表の主な事例、最新順>
「セキュリティ対策Lab」の独自集計によると、2026年9月1日から10月12日までの主要71案件だけで、対象規模は延べ約1億件を超えているという。
<2026年10月13日 セキュリティ対策Lab>
件数の多さだけでなく、規模の大きさも際立つ。1000万件超の事案が短期間に複数発生しており、国民の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、場合によっては運転免許証画像やパスワードのハッシュ値(入力されたパスワードを元に戻せない特殊な文字列に変換したもの)までが闇市場に流出するリスクが高まっている。
<2026年10月9日 ASCII>
こうした日本の状況に対し、国際的なサイバー犯罪グループ「Qilin(キリン)」は、日本を「世界最悪のコンピュータセキュリティ体制」と評している。攻撃者の自己アピールという側面はあるにせよ、彼らの目に今の日本が「狙いやすい格好の標的」として映っていることは間違いない。
<2026年10月7日 TBS>
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2995228
一方、日本政府の対応といえば、企業に注意喚起を促すことくらいしかできていないのが実情だ。
<2026年10月12日 時事通信>
古川デジタル相は10月6日の記者会見で「自分の情報は自分で守るという意識を持ってほしい」と語り、パスワードの使い回し防止や多要素認証の設定などを呼びかけた。
だが、すでに企業へ預けてしまった情報の内部流出を、個人が一体どうやって防ぐというのだろうか。
<2026年10月7日 ヤフーニュース>
古川デジタル相の発言は、日本全体の情報セキュリティ体制の脆弱さを浮き彫りにしている。
●情報漏洩は世界規模
急激な個人情報流出の増加は日本だけではない。日本経済新聞の集計によれば、2026年9月以降の約1カ月で、世界で延べ少なくとも3億人超の個人情報漏えいが公表された。そのうち、3分の1(1億件)が日本だ。AIの関与が疑われる事例も含まれている。








