… … …(記事全文1,927文字)イラン戦争勃発から半年が経過した。筆者はこれまでホルムズ海峡とバブ・エル・マンデブ海峡の「二重封鎖(ダブルチョーク)」が引き起こす世界的なエネルギー危機についてお伝えしてきた。しかし現状は、私たちの生活が目に見える大混乱に陥っているとは言いがたい。果たして世界はこの危機を克服したのだろうか。
●無効になった覚書
8月16日、米イラン間の停戦枠組み「イスラマバード覚書」の最終合意期限が到来した。同覚書は締結早々、実質的な機能を失っていたが、この期限到来により名実ともに両国を繋ぎ止める枠組みは潰えた。
<2026年8月16日 VIETNAM.VN>
覚書失効後、トランプはホルムズ海峡の支配権を主張したり、イランに対する新たな経済制裁「経済的Dデー」を発表するなど、半ば無謀と言ってもいい揺さぶりをかけている。
<2026年 フォーブス>
無論、こうした高圧的な政治的パフォーマンスが、現場の情勢を好転させているようには見えない。
<2026年8月26日 ヤフーニュース>
米国が直接的な軍事介入を回避し、イランへの経済制裁強化に舵を戻したのは、戦争コストの非対称性(米国の高額なミサイルや空母運用 vs イランの安価なドローンや機雷)に加え、国内の反戦世論が中間選挙に与える影響を警戒してのことだろう。
<2026年4月4日 Investing.com>
<2026年8月25日 ロイター>
イラン側はそうした米国の事情を見透かしており、米国がどれほど言葉で威圧を重ねようとも、イラン革命防衛隊(IRGC)による臨検や現場の通航リスクという『物理的な実力行使』を制圧することができずにいる。
<2026年8月26日 BBC>
●進行する「ダブルチョーク」
イランやIRGCはホルムズ海峡の管轄権を主張しており、海峡を通過しようとする船を臨検するなど、事実上の封鎖を続けている。






