… … …(記事全文2,061文字)※本メルマガは毎週月・木に配信しておりますが、情報の鮮度を優先し、6月22日(月)分を本日6月20日(土)に、6月25日(木)分を明日6月21日(日)に、それぞれ先行配信させていただきます。
6月18日(日本時間)、米国とイランは予定されていた19日を前倒しして、戦闘終結に向けた14項目の覚書に正式署名した。この合意は世界経済に甚大な打撃を与えた紛争の終わりを告げる一歩として歓迎された。ホルムズ海峡の自由航行再開の目途により、原油価格は急落し、市場は安堵の反応を示した。だが、この覚書は「平和の始まり」ではなく、単なる「戦闘休止」の延長に過ぎず、根本的な対立は残ったままだ。
●米国の降伏文書?
<2026年6月18日 朝日新聞 ベルサイユ宮殿でトランプが署名>
覚書の内容は以下の14項目だ。米・イラン双方は全戦線での即時かつ恒久的な戦闘終結を宣言し、米国はイランへの海上封鎖を直ちに解除、30日以内に周辺地域から軍を撤退させる。最終合意が成立すれば、3000億ドル(約48兆円)の復興資金提供と「あらゆる制裁」の解除を約束する。濃縮ウランの扱いなど核問題の詳細は、60日以内の交渉で最終合意を目指すとした。
覚書の内容は明らかに米国の敗北、イランの勝利だ。
<米・イラン戦闘終結に向けた覚書14項目>
以前トランプはオバマが2016年にイランに支払った17億ドルの和解金を「恥だ」「身代金」と猛攻撃したが、3000億ドルはその 176倍だ。もっとも3000億ドルは米国と同盟国の民間企業による投資とされ、米国民の税金を使うわけではないが、実質的な損害賠償と言える。
11月の中間選挙を控え、自身の誕生日(6月14日)までに覚書を成立させたかったトランプの大幅譲歩(=TACO)に、共和党内の強硬派や親イスラエル派から強い批判が出ている。
<2026年6月17日 読売新聞>
<2026年6月18日 フォーブス>
米国の著名な経済学者ジェフリー・サックス教授は「何も達成されなかった」「双方にとって大損害を残しただけの愚かな戦争の帰結」と断じた。






