… … …(記事全文1,941文字)日本銀行は6月16日の金融政策決定会合で、病気療養中の植田和男総裁が欠席のまま政策金利を0.25%引き上げ、1%とすることを決めた。主要メディアが6月10日までに相次いで大々的に報じていた内容が確認された。おまけに会合後の声明文では「2%の『物価安定の目標』の持続的・安定的な実現という観点から、金融緩和の度合いを調整」という日銀構文で、さらなる追加利上げを続けるメッセージを盛り込んだ。要は、まず利上げありきの既定路線を突っ走るわけで、これからもメディアに利上げ情報リークを流し、市場に織り込ませる工作を続けるだろう。もちろん、その狙いは、円安の牽制だが、効果がないどころか、投機筋のさらなる円売りを誘発することは、これまでの利上げが示すところである。
政策委員会と言えば、利上げして日本経済は大丈夫なのか、という国民の死活に関わる政策議論が闘わされて当然なのに、このタイミングでの利上げの国民経済への悪影響を提起したのはどうやら4月に政策審議委員に就任した浅田統一郎氏だけで、何とも締まりのないラウンドテーブル会議である。
