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田村秀男ウェブマガジン 経済がわかれば世界がわかる

田村秀男(ジャーナリスト)

田村秀男

イラン戦争と株高〜戦争は壮大なインサイダー取引の場である

 ホルムズ海峡封鎖解除のメドがたたず、世界経済はスタグフレーション(物価高の不況)に陥りかねないが、株価の上昇基調が続く。忌むべき戦争は投資家にとって「買い」なのか。戦争は当事国には容赦ない破壊と殺戮が降りかかる大災厄となり、支援国は国民を養うためのカネや資源が割かれてしまう。エネルギー、食料価格も高騰する。従って景気にはマイナスであり、株式は「売り」だとする見方が一般には定着しているのだが、データをみると実際には「買い」を誘う。1815年、ナポレオン率いるフランスと英国の天下分け目の「ワーテルローの戦い」で大儲けした英銀行家ネイサン・ロスチャイルドが発した「砲声は買い」との格言通りである。

 米ニューヨーク・ウォール街と言えばグローバル市場投機の総本山だが、そのきっかけは、1861年勃発の南北戦争だった。巨額の政府紙幣が発行されてばらまかれ、貨幣価値が下がるが、投機マネーが膨張する。投資家の熱狂は株式にとどまらず金、銀、銅など金属、小麦など農産物、原油など全商品に及び、先物取引が盛んになる。遠隔地でも相場情報をいち早く入手するための手段として電信網が全米に拡大した。翻って、現代ではどうか。

 戦争は巨額の資金が動き、軍需産業に集中する。デジタルネットによる金融が格段の速度をもってグローバル化された世界では戦争と余剰マネーの結びつきがとてつもなく深化した。

 グラフは米国の工業生産指数、国防機器生産指数とダウ工業平均株価の推移である。両生産指数は2022年2月のロシアのウクライナ侵略戦争前の21年12月を100とした。株価は22年9月を底に上下の変動を繰り返しながらも上昇の趨勢を保っている。

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