… … …(記事全文1,675文字)米東部時間の3月19日、ホワイトハウスで高市早苗首相を迎えたトランプ米大統領はイラン戦争について、記者団に対して「間もなく終わる」と、言った。そして、同日午前のベセント財務長官の議会証言を引き合いに出し、イランからはあらゆるレベルで資本逃避が激化し、体制崩壊が進みつつあると自信たっぷりに語った。そして、同じ頃に、エルサレムではイスラエルのネタニエフ首相が久しぶりに記者会見に応じ、イランの産業基盤は壊滅し、もはやウラン濃縮や弾道ミサイルの製造ができなくなっている、また、イラン指導部の内部崩壊が進み、最高指導者モジダバ・ハメネイ氏が消息不明との認識を示した。
トランプ、ネタニエフの認識が正しいなら、イランは体制崩壊中ということになる。しかし、イラン革命防衛隊は湾岸諸国のエネルギー施設を標的に、弾道ミサイル、ドローン攻撃を続けている。追い込まれたイラン強硬派はホルムズ海峡封鎖とサウジアラビア、カタールなどの石油、天然ガス生産基地を攻撃する。言わば、石油ショックを引き起こし、西側経済を混乱させる捨て身の作戦を展開している。
トランプ氏はイラン、対岸のアラブ諸国のエネルギー施設攻撃の応酬のエスカレーションを懸念し、18日のイスラエルによる世界最大規模のイランのガス田空爆を批判した。空爆について、トランプ氏は「私は知らなかった」とコメントしていたが、イスラエル側は米国の同意のもとに行われたと説明していた。しかし、ネタニヤフ首相は19日夜の上記の会見で、「イスラエルが単独で実施した」と認めた。さらに「トランプ米大統領から将来的な攻撃を控えるよう依頼があった」とし、今後のガス田空爆は控えることを明らかにした。また、イラン攻撃戦の最高責任者はトランプ氏だとし、停戦に踏み切るかどうかはトランプ氏の決断次第だとネタニエフ首相は言った。
以上の動静からすれば、米・イスラエルは停戦の用意があるが、イラン側の指導部の内部がばらばらで交渉の糸口が見当たらない。その中で、革命防衛隊の強硬派が対湾岸攻撃に走っている。そこでイランの息の根を止めるために、イスラエルは空爆を繰り返し、米国はイラン経済の生命線であるカーグ島か、ホルムズ海峡のイラン側基地を占拠することを考え、沖縄駐留の海兵隊を急行させているということになる。であれば、やはり、イラン戦争の長期化、泥沼化は避けられないということになる。であれば、短期決着を前提としていたトランプ政権の誤算である。
トランプ政権の短期決着シナリオは、トランプ米大統領とプーチン・ロシア大統領の間で交わされた「密約」が核心を成す。
その合意内容とは、①ロシアがイランと交渉し、イランが秘蔵する高濃縮ウラン
