… … …(記事全文1,996文字)「壮絶なる怒り」作戦と称する2月28日発のトランプ米政権によるイランに対する戦争を、米・イスラエルVSイランの軍事局面だけで捉えると、戦争自体の行方を見誤る。トランプ政権の中国への封じ込めの一環である。
米国が覇権国である所以は、軍事力ばかりではない。基軸通貨ドル金融、さらにはドルと不可分であるエネルギー市場の支配力がある。米国覇権に挑戦する習近平中国国家主席は何よりもそれを強く意識しているし、トランプ氏は中国の増長を押しとどめるためには中国による通貨・石油の支配を阻止しなければならないとの周囲の戦略家達のコンセンサスを踏まえている。こう考えると、1月早々のベネズエラ奇襲、ウクライナ和平をめぐるトランプ・プーチン露大統領の対話、米国によるキューバへの締めつけ強化、ペルシャ湾岸への大型空母二隻の派遣、そしてイラン攻撃という流れは同一のものと見える。他方で、米国によるベネズエラの親中マドゥロ政権転覆後、習総書記がなりふりかまわずペルシャ湾岸産油国向けに人民元の「ペトロ元」化攻勢を仕掛けていたことも対イラン戦争に踏み切る要因であることに気づくはずだ。

