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石井順也の世界情勢ブリーフィング

石井順也(元外交官、国際政治経済、地政学ビジネス)

石井順也

石井順也の世界情勢ブリーフィング 第854号 今週の動き(12/21~27)トランプ政権のベネズエラへの軍事圧力

2025年12月22日発行(通算第854号)

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石井順也の世界情勢ブリーフィング

https://odyssey.co.jp/blog/jd/

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今週末はいよいよ年末恒例のオンライン講演会です。激動だった2025年を振り返りつつ、2026年の展望についてじっくりお話します。


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さて今週は、風雲急を告げるベネズエラ情勢を取り上げます。この問題は日本ではほとんど報道されていない印象がありますが、米国や世界情勢にとって極めて重要なイシューとなっています。ウクライナ情勢については、すみません、今回も手が回らず、来週、「2025年の回顧」の中でまとめて詳しく解説します。 


【目次】


1.先週の動き

 ● トランプ政権のベネズエラへの軍事圧力 

2.今週の動き

3.近況報告

4.あとがき


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先週の動き

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12/14(日)

・ウィトコフ中東特使とウクライナのゼレンスキー大統領が会談(ベルリン、~15日) 

・台湾の林佳竜外交部長が米在台協会(AIT)ワシントンDC本部を訪問したと台湾メディアが報道

・チリ大統領選挙の決選投票(共和党のホセ・アントニオ・カスト元下院議員が勝利)

・豪州のシドニーのボンダイ・ビーチで銃撃事件


12/15(月)

・米・ウクライナ首脳電話会談

・トランプ大統領がフェンタニルとその前駆体を「大量破壊兵器」に指定する大統領令に署名

・香港の裁判所が香港紙・蘋果日報(アップル・デイリー)創業者の黎智英(ジミー・ライ)に香港国家安全維持法(国安法)違反の有罪判決 

・中国外交部が反外国制裁法に基づき台湾行政院の岩崎茂・政務顧問(元統幕長)に制裁を科すと発表 

・ウクライナ・欧州首脳会談(ベルリン)

・EU外相会合(ブリュッセル)


12/16(火)

・トランプ大統領がベネズエラを出入りする石油タンカーの「全面封鎖」を表明

・トランプ大統領が39か国・地域からの入国を禁止・制限する大統領令に署名

・バニティ・フェアがワイルズ首席補佐官とのインタビューに基づく記事を公開  

・中国商務部がEU産の豚肉に反ダンピング関税を課すと発表

・北・東欧8か国の首脳会議(ヘルシンキ)


12/17(水)

・トランプ大統領がホワイトハウスで国民向け演説

・米国務省が台湾に111億ドル相当の武器を売却すると発表 

・米上院がジャレッド・アイザックマンのNASA長官就任を承認

・米上院がシリアと取引した企業や個人に制裁を科す「シーザー法」を撤廃する法案を可決

・米上院の超党派の議員が中国を批判し日本を支持する決議案を提出

・台湾・ツバル首脳会談(フナフティ) 

・中国の新型空母「福建」が12月16日に台湾海峡を通過したと台湾国防部が発表 


12/18(木)

・米国で26会計年度(25年10月~26年9月)の国防授権法が成立

・トランプ大統領が連邦政府機関に大麻の規制緩和を指示する大統領令に署名

・米国務省が国際刑事裁判所(ICC)の判事2人にイスラエルへの不当な捜査を理由に制裁

・バイトダンスがオラクル、シルヴァー・レイク、UAEの投資会社MGXを含む投資家グループとTikTokの米国事業売却の契約を締結したと発表 

・EU首脳会議(ブリュッセル)

・ECB定例理事会(フランクフルト)

・ベラルーシのルカシェンコ大統領がロシアの新型中距離弾道ミサイル(IRBM)「オレシニク」を実戦配備したと表明

・首相官邸の幹部が「日本は核兵器を保有すべきだ」と述べたとの報道


12/19(金)

・トランプ大統領がノースカロライナ州ロッキー・マウントで演説 

・米軍がシリアで活動する「イスラム国」の拠点を空爆

・ウィトコフ中東特使とウクライナのウメロウ国家安全保障・国防会議書記が会談 (マイアミ)

・ルビオ国務長官の年末記者会見(日中関係に言及)

・米司法省がジェフリー・エプスタインに関する文書を公開

・ロシアのプーチン大統領の年次記者会見と国民対話(モスクワ)

・ウクライナ・ポーランド首脳会談(ワルシャワ)

・日・中央アジア5か国首脳会合(東京、~20日)

・日銀金融政策決定会合最終日(政策金利を0.25%引き上げ(0.5→0.75%))


12/20(土)

・ウィトコフ中東特使とロシアのドミトリエフ大統領特別代表が会談(マイアミ)

・ノーム国土安全保障長官がベネズエラを出港した石油タンカーを拿捕したと発表


●トランプ政権のベネズエラへの軍事圧力


トランプ政権がベネズエラへの軍事的圧力を急速に強めています。


9月以降、米軍は「麻薬テロリスト掃討作戦」を掲げ、ベネズエラ沖で「麻薬密輸船」と断定した複数の船舶を攻撃しました。10月以降、ベネズエラ沖に大規模な部隊を派遣し、11月に入ると、原子力空母「ジェラルド・R・フォード」、原子力潜水艦、F-35戦闘機、戦略爆撃機などを含む、約1万5,000人規模の兵力を配備しました。 


そして11月末、トランプ大統領は、ベネズエラ周辺空域の「全面閉鎖」を宣言。先週には、ベネズエラを出入りする制裁対象の石油タンカーについて「全面封鎖」を表明しました。米軍はすでに制裁対象の石油タンカーを複数回拿捕しています。 


またトランプは、ベネズエラが米国から「盗んだ」石油、土地、その他の資産を返還するよう要求しました。これは、チャベス政権(99~13年)による資産収用(以下の記事参照)を念頭に置いた発言とみられます。 


・「ベネズエラ現代史(1):ウーゴ・チャベスの『ボリバル革命』」(19/2/27)

 https://odyssey.co.jp/blog/jd/?p=6978

・「ベネズエラ現代史(2):『21世紀の社会主義』の幻影」(19/3/13)

 https://odyssey.co.jp/blog/jd/?p=7034


日本ではほとんど報道されませんが、米国内ではベネズエラ情勢への関心は極めて高く、トランプ政権の一挙一動は大きく取り上げられています。米国の外交イシューとしてはトップレベルであり、事態は今後数週間のうちに大きく動く可能性があります。 


トランプ政権はなぜこれほどまでにベネズエラを目の敵にするのか。軍事行動の可能性はどれほどあり、それによって米国や国際関係、マーケットはどのような影響を受けるのか。詳しく解説します。 

… … …(記事全文9,463文字)
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