ウェブで読む(※推奨):https://foomii.com/00187/2020112607592373527 2020年11月26日発行(通算第502号) ━━━━━━━━━━━━━━━━━ 世界情勢ブリーフィング https://guccipost.co.jp/blog/jd/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ミャンマー総選挙、アウンサンスーチー氏率いる与党が過半数 公平性に疑問も(11月13日付BBC) https://www.bbc.com/japanese/54927217 11月8日にミャンマーで総選挙が行われ、アウンサン・スーチー国家顧問率いる与党NLDは、改選議席の83%を占める396議席を獲得しました。単独過半数を維持するために必要な322議席を大幅に上回り、15年総選挙の議席(390)を上回る圧勝で、第2次政権の発足(21年3月予定)を確実にしました。 ミャンマーの民政移管は2011年ですが、そのときの政権は国軍系政党であるUSDPが担っていました。自由で公正な選挙が行われたのは15年11月で、その結果に基づき、真の意味で「文民政権」が誕生したのは、16年3月のNLD政権発足時といえます。そして、5年後、今回の選挙を迎えたわけで、真の意味での文民政権の移行(継続)が実現したのは初めてといえます。 新型コロナウイルスの感染拡大により、他国と同様、ミャンマー経済は大幅に落ち込んでいますが、それでも「アジア最後のフロンティア」として、日本をはじめとする外国の企業からの期待は大きく、海外直接投資は増加を続けています。また、日米の「自由で開かれたインド太平洋」戦略と中国との関係において、東南アジアは重要な位置を占める地域ですが、ミャンマーは日米と中国との間でバランスをとっており、戦略的観点からも重要な国といえます。 ミャンマーの動きについては、これまでイベントがあるたびにお伝えしてきましたが、この国を深く理解するためには、その成り立ちと歴史を知る必要があります。そこで、これから2回にわたりミャンマーの現代史を解説します。 *********** ミャンマー現代史(1) :独立と軍事政権の時代 *********** ●「ミャンマー」の成り立ち まずミャンマーは、いわゆる「陸のASEAN」に位置する国ですが、東はタイとラオス、西はインドとバングラデシュに接しており、東南アジアと南アジアの結節点にあります。 植民地時代にはインド、パキスタン、バングラデシュとともに「英領インド」を構成したこともあり、南アジアとの歴史的・文化的つながりが強い点に特徴があります。 ベトナム、カンボジア、ラオスにとってのメコン川、タイにとってチャオプラヤ川のように、ミャンマーにとってはエーヤワディー川(イラワジ川)がその文明の源になっています。エーヤワディー川の流れる平原地域とその周りを山岳地域が取り囲むような形になっています。… … …(記事全文8,731文字)
