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米国、留学生ビザの新規面接停止
米国政府は留学生ビザの新規面接を停止した模様であり、これにより9月入学予定の学生たちに大きな影響が及ぶとみられる。ハーバード大学の留学生資格停止措置については連邦地裁により一時的に差し止められたものの、留学生ビザの発給が停止されれば同じ結果となる。また、ビザ審査を通じて、米国と敵対する中国などの国家からの留学は極めて困難になったといえる。
この決定は、昨日発表された米国国土安全保障省のプレスリリース※1と一致した動きであり、同様の問題はハーバード大学だけでなく、米国全体の大学にも広がっている。
今後の米国留学資格審査における主なハードル(予想)
①国による分類 - 中国など敵対国家からの留学生受け入れ停止
② 親族・宗教団体の関係 - 原理主義団体などの所属者の受け入れ停止
③SNS等のチェック - 過去の投稿内容を基に思想的な審査を実施
SNSのチェックについては、生成AIを活用することで過去の投稿を簡単に分析できると考えられる。単に投稿を削除しても無意味であり、逆に削除したことが注目される可能性がある。
中国人の入国制限と米国の政策方針
第一次トランプ政権では、中国共産党員とその親族の入国禁止が提起されたが、バイデン政権下でこの方針は曖昧になった。しかし、今回の決定はこの政策をより厳格化したものと考えられ、留学生ビザの制限が投資移民や駐在員の就労ビザにも拡大される可能性がある。
例えば、米国の就労ビザには有効期間(通常3~5年)があり、期限までに更新する必要がある。更新が認められなければ帰国するしかなく、この仕組みを利用すれば、段階的に米国から中国人や中国企業を排除することも可能だ。この点を考慮すると、留学生ビザの制限はその実験的な側面を持つかもしれない。
戦時における敵国人の扱い
戦争状態になった場合、国内にいる敵国人や敵国企業の扱いが最大の課題となる。小規模な国家や少数の人々であれば影響は限定的だが、米国の社会の一部となっている中国人の存在を考えると、一斉に対応するのは難しい側面がある。また、中国には域外適用される「国防動員法」や「国家情報法」があり、すべての中国人が潜在的に軍事動員の対象となる。この問題を解決するには段階的な排除が必要とされ、今回の政策はその試験的な取り組みである可能性がある。
さらに、これが抑止力として作用する面もある。中国共産党の幹部の多くは米国に親族を居住させ、資産を移転していると言われており、こうした影響を考慮した政策の可能性もある。
※1ハーバード大学、テロ支援行為により学生・交換訪問者プログラムの認定資格剥奪
国土安全保障省機械翻訳
■米、学生ビザ新規面接停止か ソーシャルメディア審査拡大を準備
https://jp.reuters.com/world/us/CN3MFZXSNRJWNJY7HDHIJ7R3RQ-2025-05-27/
■トランプ政権、ハーバード大との残り全ての政府契約打ち切りか
https://jp.reuters.com/world/us/5ROHNLCZ3VPX7GD2EJDRNUYSOU-2025-05-27/
■「大きくて美しい法案」が米上院へ、市場は債務膨張を警戒
https://jp.reuters.com/world/us/FGG5LKXMLJPFFEGWVDXODYZL2I-2025-05-27/
■日鉄のUSスチール買収、「黄金株」が米政府の合意条件=米上院議員
https://jp.reuters.com/economy/industry/G5EYKRXGCFPPVO6ZWCCXHGLOUE-2025-05-27/
■欧州委、域内企業の対米投資計画を調査 米との交渉カードに
https://jp.reuters.com/business/56IXDXX3AJOELCNRSRKOKULFYM-2025-05-27/
■走行距離ゼロなのに「中古車」で販売、中国当局がメーカーや業界団体と協議へ
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/6LL7SEOYVFJZBJSFEOI2NW3BUU-2025-05-27/
■中国フードデリバリー競争激化、美団とJDの時価総額が計14兆円減少
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-05-27/SWWLQQT0G1KW00?srnd=cojp-v2
■中国税関、一部レアアース磁石の輸出停止 規制巡り混乱=関係筋
https://jp.reuters.com/markets/commodities/KDG5OUFIJVI6HKATHWB43ZXVLA-2025-05-27/
■国際決済銀行、各政府に債務増抑制求める 総支配人が東京で講演
https://jp.reuters.com/economy/bank-of-japan/LZ3WVBOGDVL2BKY5EXFXDLCPGI-2025-05-27/
■東京マーケット・サマリー(27日)
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/BYMRQK7SCVIGHCSDYKVRW3MDIY-2025-05-27/
■アジア株式市場サマリー:引け(27日)
https://jp.reuters.com/markets/asia/WBDMAME7INLDBDHDHPLTQJPQ5Y-2025-05-27/
■欧州市場サマリー(27日)
https://jp.reuters.com/markets/europe/OYVC2AYDHBJWXNO2YOX5K2XTYQ-2025-05-27/
■NY市場サマリー(27日)株大幅反発、ドル上昇・利回り低下
https://jp.reuters.com/markets/commodities/Q7AIFBKD7ZOTDHP5VAEURIWFYU-2025-05-27/
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著者:渡邉哲也(作家・経済評論家)
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