… … …(記事全文5,596文字)昨日、メディアによるプロパガンダの話をしましたが、普段はリベラルのBBCやCNNですが、戦時には「大本営発表」となります。特にBBCはその傾向が強く、「国営放送として正しい」ともいえます。ですから、特にBBCの論調を見ることが大切です。英国は戦争に負けたことがない国であり、英国の論調と米国が連動します。戦争がはじまると、BBCでは戦後の議論も出てきます。
戦争というのは「戦後」を考えることが最重要で、どこで落とせるかという視点が大切です。戦争というのは紛争の最終的解決手段であり、その勝敗がその後の世界を決めます。安倍総理の戦後レジームからの脱却というのも、「戦勝国国連」の「敗戦国」からの脱却を意味します。今も日本は第二次世界大戦の敗戦国として、「敵国条項」で制裁されている状態です。
詳細は■戦後70年、いまだに敗戦国扱いされる日本 国連とは第二次大戦の「連合国」の意味である
https://toyokeizai.net/articles/-/78407 東洋経済
では、これから脱却するにはどうしたらよいのかという話になります。集団的自衛権や平和安全法制など条件をそろえながら、丁寧に国内法整備をしてきたのは2012年以降の安倍政権であったといえるでしょう。また、憲法改正もGHQにより作られた憲法から「自主憲法」への変更という意味があります。
そして、このレジームが変わるためには、次の戦争で勝者になることが必須となります。但し、この戦争は武力によるものだけではありません。また、日本と関係ない戦争でも関われば戦勝国になれるわけです。旧ソ連がその典型ですが、最後に日本を裏切って連合国側についただけで、国連の常任理事国となりました。
そして、今は、、、ということになります。いま世界は大きなチーム分けが進み始めている状態です。第二次世界大戦で、連合国国連が決めた大きなルールは二つで、「武力による国境変更は許さない」「民族自決の原則(民族の命運は自ら決める)」となります。ロシアはウクライナ問題でこのルールを破りました。なぜ、ウクライナ戦争と呼ばないのか、、、戦争と呼ぶとルールを破ったことが明確になり、国連の基礎である現在の安保理体制を否定してしまうのです。そして、勝敗が決まれば、
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)