ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00049/2019062006500255548 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 渡邉哲也の今世界で何が起きているのか 2019/06/20 第1895回 米中貿易協議とFB ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★米中貿易戦争 G20に先立ち閣僚級協議が開かれることになった。米中ともに妥協点を見出したいところだが、ともに中核的な部分では妥協しないとしており、中国側がどこまで妥協できるかが鍵になる。また、中国が妥協し何らかの合意ができたとしても、昨年のZTEへの規制のように議会がひっくり返す可能性も高く、よほどの中国側の妥協ななければ難しいと思われる。また、中国は米国企業などを利用し、米国政府に圧力をかけているが、これが報じられることで逆効果をもたらす可能性が高い。 中国であるが、為替政策に関して、市場の意思を優先する政策を取る方針と報じられている。これは、中国の外貨が厳しい状況にあり、管理変動相場による為替管理ができなくなってきたことを意味するのだと思われる。人民元であるが、その相場はNYなどのNDF(ノンデリバラブル・フォワード)が主導する。これはドルを利用した為替先物取引であり、実物や実際の外貨の受渡しを行うのではなく、両当事者が取引時に決定したNDF価格と決済期日における実勢直物価格の差額を想定元本に乗じた額を米ドルなどで決済するもの。中国当局が国有銀行などを利用し、高い価格で買うことで、為替を吊り上げているわけです。しかし、実際には人民元安の傾向が強いため、差額の精算で外貨準備が失われる。… … …(記事全文3,412文字)
渡邉哲也の今世界で何が起きているのか
渡邉哲也(作家・経済評論家)