… … …(記事全文2,621文字)<過去最も金価格が上昇したのは1979年>
金価格の高騰が続いている。2025年の金価格の上昇率は10月16日時点で66.3%に達しており、多くの市場参加者にとって未経験の出来事だろう。2000~24年までの年間騰落率は平均で10.2%上昇、上昇年に限定しても17.0%上昇となっている。のちに世界同時金融危機に発展したサブプライムローン問題が深刻化し始めた07年の30.9%上昇が、おそらく現役の市場参加者が最後に経験した金の大相場になるのだろう。
一方、金の歴史を振り返ると、2025年よりも明確に大きく上昇した年が1年だけある。それが1979年の126.5%上昇であり、金価格が1年で二倍以上に値上がりしたこともある。78年末の1オンス=226.00ドルが79年末に512.00ドルと、値幅としては現在と比較してかなり小さいが、それでも金価格の急変という意味では、これが過去最高になる。