□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2023年7月28日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 「黒海イニシアティブ」破綻後の混乱続く、各国の対策強化とロシアの妨害 =================================== <IMFは10~15%の値上がり要因と分析> ロシアがウクライナ産穀物輸出協定「黒海イニシアティブ」から離脱して9営業日が経過した。シカゴ穀物相場の最大上昇率は、トウモロコシが11.4%、小麦が17.5%、大豆が4.7%となっており、特に小麦相場に対して大きなインパクトが発生したことが窺える。足元ではウクライナ情勢に起因した買い圧力に対して一巡感も見られるが、依然として7月上旬と比較すると価格水準を大きく切り上げた状態になっている。 「黒海イニシアティブ」の失効が世界の穀物価格に対してどの程度のインパクトを及ぼすのかは、ウクライナ産輸出の減少規模、減少期間、他生産国の代替供給能力にも依存することで評価が難しい状態にある。国際通貨基金(IMF)は7月25日、世界の穀物価格が10~15%上昇する可能性があるとの見方を示している。「黒海イニシアティブ」は世界の食料価格上昇を緩和する上で「極めて重要だった(very instrumental)」として、この分の取引が止まれば10~15%の上昇を見込むのは合理的としている。ただし、IMFもまだ影響は精査中としており、すでに穀物相場が当面のピークを確認したのか、まだ第二、第三の上昇エネルギーを残した状態にあるのか、誰も把握することができない状況が続くことになる。… … …(記事全文3,319文字)
