□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年02月06日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。金市場の目線から1月米雇用統計のポイントを検証します。経済よりも政治重視の相場環境が続いていますが、米金融政策の判断指標となる雇用情勢から目を離すことはできません。 =================================== 動きが取れないFRBにとっては安堵の1月米雇用統計、動かないことに正当性 =================================== <強弱評価が交錯した1月米雇用統計> 2月3日に1月分の米雇用統計が発表されたが、米雇用環境について強弱双方のメッセージを発する中途半端な結果に終わった。ヘッドラインになる非農業部門就業者数は前月比22.7万人増に達し、前月の15.7万人増(速報では15.6万人増)を大きく上回り、米雇用創出が極めて速いペースで進展していることが確認できる数値になった。事前の市場予測でも17.5万人増(レンジは13.8万人~21.0万人増)と元々が強めの数値が想定されていたが、前月比で20万人を超える増加幅は昨年9月以来のことであり、2月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文にあった「雇用の伸びは引き続き堅調(remained solid)」との評価がデータによって確認された格好になっている。 一方で、平均時給は前年同月比2.5%増となり、昨年12月の2.8%増(速報では2.9%増)からは伸びが鈍化している。決して悪い数値ではないが、これだけの雇用創出でも賃金の伸びが鈍化した事実からは、必ずしも労働需給がひっ迫化しておらず、依然としてスラック(たるみ)が残されている可能性も想定しておく必要がある。労働需給の引き締まりで賃上げ圧力が発生していないのであれば、雇用とインフレの双方が依然として金融緩和による支援を必要としていることを意味し、その先には必然的に「FRBの追加利上げは急がれない」との判断が働くことになる。… … …(記事全文5,257文字)
