□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2017年01月20日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。IEA月報の解説と、シェール生産の地域間格差について紹介します。IEAは原油需給均衡化の実現可能性についてどのように見ているのか、主要項目を網羅的に解説します。また、Permian地区のシェールオイル生産環境について、従来よりも少し掘り下げた解説を行います。 =================================== IEA 1月需給報告を読み解く / Permian地区で始まったオイル・ラッシュ =================================== <IEAの2017年初の報告は?> 国際エネルギー機関(IEA)は1月19日、今年最初の月報(Oil Monthly Report)を公表した。石油輸出国機構(OPEC)加盟国、非加盟国の協調減産がスタートしてから最初の月報とあって、マーケットではIEAがどのような評価を下すのかが注目を集めていたが、この件については「現時点で、どの程度のレベルの(減産)遵守が実現するのか予想するのは時期尚早」として、明確な評価は行われなかった。現状については、「試験期間(probation period)」だとして、原油需給バランスがより明らかになる今後数週間が「極めて興味深い(very intriguing)」との指摘に留められている。 今月報で原油需給に関して大きな見通しの修正がみられたのは、実は供給分野ではなく需要分野の方だった。すなわち、2016年の世界石油需要見通しを従来の前年比で日量140万バレル増から150万バレル増まで引き上げたのである。主に欧州地区の需要が想定を上回っていた影響が指摘されており、LPG(液化石油ガス)とディーゼル油分野で想定以上の需要が実現したと報告されている。欧州の石油需要に関しては横ばいから減少がトレンドになっていたが、2年連続の需要拡大が実現している。欧州では輸送部門やナフサ分野で、オランダ、ポーランド、イギリスなどの需要が想定を上回った可能性が高い。2017年については前年比で日量130万バレル増の見通しが維持されたが、絶対水準としてはスタート時点となる16年の需要見通しの水準が切り上げられたことで、必然的に需要「規模」は従来想定よりも10万バレル上振れすることになる。… … …(記事全文5,273文字)
