□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年10月06日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場は相変わらず上値の重い展開を強いられています。ドル高、需要見通しの悪化などを背景に、未だ明確にボトムを確認できない状況です。その一方で、大手金融機関からは原油生産コストを巡る議論を提示する動きが活発化しています。そこで今回は、主にコスト環境についての論点を幾つか解説します。 =================================== ドル高で下押しされる海外原油相場 / 下値サポート要因としてのコスト論 =================================== <ドル高、ドル高、ドル高・・・> NYMEX原油先物相場は、1バレル=90ドルの節目水準で上値の重い展開を強いられている。90ドル割れは下げ過ぎとの見方から、現行価格ではファンドの買い玉整理の動きは鈍く、9月下旬には逆に押し目買いを拡大させるような動きも観測されている。米商品先物取引委員会(CFTC)によると、9月30日時点で大口投機筋(Non-Commercials)の買いポジションは前週比+3,450枚の42万6,689枚となっており、値ごろ感から買いを入れた向きが増えたことが窺える。ただ、継続的なドル高圧力が観測される中、ドル建て原油相場を本格的に押し上げるハードルは依然として高く、下値切り下げ傾向にブレーキを掛けるには至っていない。 7月や8月との比較では、明らかにドル高に対する反応が鈍くなっており、時には逆行高となる場面も観測され始めている。最近だと、「良好な米指標→期近高」となる場面が、月末・月初の経済指標発表ラッシュの中で、何度か確認されている。WTI原油先物とドルインデックスの相関係数(-1~+1の間で両係数の相関度を示す)を調べてみても、10営業日では-0.31に留まっており、-0.80を下回っていた7月下旬などとの比較では、ドルの価格支配力は明らかに落ち込んでいる。ただ、原油価格とドル相場との逆相関関係は維持されており、ドル高傾向が続く限りにおいては、ドル建て原油相場は厳しい状況が続かざるを得ない状況になっている。… … …(記事全文4,595文字)
