□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年08月25日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。金相場の短観です。9月はほぼ一方的とも言えるダウントレンドを形成していますが、ここにきてその主因とされるFRBの利上げ前倒し議論にブレーキを掛ける動きが見受けられます。どのような動きが生じており、それが金価格にどのような影響を及ぼすのかを解説します。また、年初来安値更新が近づく中での現物市場の動向、ゴールドマン・サックス社の金価格分析などについてもポイントを紹介します。 =================================== FRB内のハト派勢力の巻き返しが始まるも、最悪期を脱せられない金相場 =================================== <昨年12月の安値更新にトライする> COMEX金先物相場は、1オンス=1,210~1,230ドル水準で上値の重い展開が続いている。引き続き、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ前倒しに対する警戒感が上値を強力に圧迫しており、根強い戻り売り圧力が観測されている。ドルの上昇ペースは鈍化しているとは言え、ドルインデックスは9月24日も新高値を更新しており、「ドル高→ドル建て金相場下落」のフローには何ら変化が生じていない。ドルの通貨価値を回復する動きと連動して、安全通貨・代替通貨としての金市場から投機マネーが流出する基本フレームは維持されている。 ただ、1,200ドルの節目は生産コストを巡る議論が活発化し易いこともあり、やや下値模索の動きが鈍化している。金相場は、昨年12月31日に一時1,181.40ドルまで急落したものの、その後は1)異常気象による米経済の減速、2)新興国経済の成長鈍化、3)ウクライナやイラクの地政学的リスクといった様々な政治経済リスクに下値を支えられ、今年は9月下旬に至っても昨年安値を下抜くには至っていない。ただ、9月の急落でいよいよ安値更新が視界に入る中、これまでの未踏峰においてどのように歩みを進めるのか、慎重に地図を見極めている状況と言えるだろう。足元では、1月上旬以来の安値とあって現物市場の動きも活発化しており、これまでの「米金融政策正常化→ドル建て金相場下落」という単純なロジックだけでは、先行きを見通せない局面に突入しつつある。… … …(記事全文5,479文字)
