□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2014年05月23日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。天然ゴム相場は、手掛かり難から完全な膠着状態と化した感が強くなっています。年初来安値近辺での取引が続いていますが、一段と売り込む訳でも、安値是正を進める訳でもなく、狭いレンジでのポジション調整に終始しています。出来高も極度に落ち込んでしまっており、多くの市場関係者に見放された状態になっています。現在のゴム相場で何が膠着相場をもたらしているのか、今後のポイントは何なのかを考えます。また、中国とベトナムの対立が天然ゴム価格に及ぼす影響について一部で議論が活発化しているので、当レポートなりの見方も紹介します(3,389文字)。 =================================== 中国とベトナムの対立で、天然ゴム価格が上昇というメディア報道を検証 =================================== <他の商品需給とは違う天然ゴム> 東京ゴム先物相場は、期先継足で1kg=200円の節目を挟んで膠着気味の展開が続いている。5月7日には一時197.00円まで下落するも、4月22日の196.70円を下抜くには至らなかったことで、更に大きく値位置を切り下げることには失敗している。ただ、何か改めて買い進むような材料がある訳でもないため、その後は200~210円をコアとした極めて狭いボックス圏内での小動きに終始し、年初来安値近辺で明確な方向性を打ち出せない展開になっている。1日当りの出来高はもはや1万枚割れが通常の相場環境となった感さえあり、5月22日の取引では4,848枚まで減少している。値動きの鈍さを嫌って売買を見送っている向きが多いことが窺える。 既に5月中旬とあってカレンダーからは産地集荷環境の改善が期待される時期になっているが、実際の産地集荷環境は良好とは言い難い状況になっている。タイ中央ゴム市場における未燻製シート(USS)の集荷量の場合だと、4月下旬の日量0~5トンから10~20トン水準まで回復したものの、通常の集荷量と言える100~200トンには程遠い状態になっている。前年同期との比較ではサプライズという程に悪い数値ではないが、未だ減産期から生産期への移行は始まったばかりであり、産地相場主導の大幅な値下がりまでは支持されていない。RSSの集荷環境はUSSほどには厳しくないが、それでも通常時の半分程度の集荷量に留まっており、「生産期→現物需給緩和」のフローが本格化したとは言い難い状況が続いている。… … …(記事全文4,336文字)
