… … …(記事全文2,321文字)経済学は、経済合理性以外の価値観を持たない「経済人」が、情報が平等に与えられ、市場で自由に取引することで効用が最大化するという考え方になっている。
効用とは、財やサービスに対する人々の欲求である。人々が欲する財やサービスを、首尾よく入手できれば「効用が高い」となる。
逆に、効用が低い。つまりは、人びとが財やサービスを入手できない理由は、無限に考えられる。
例えば、戦争でシーレーンが途絶した。あるいは、そもそも生産性が低すぎ、人びとが必要とする財やサービスを生産できない。生産できても、量が不足している。生産はできたものの、それらを消費市場に運ぶことができない。運んだとしても、適切な保存・管理ができない。などなど。
我々がスーパーマーケットで「新鮮な肉を買う」一つとっても、その向こう側に膨大な生産者の労働があり、付加価値(財、サービス)の生産が存在していることが想像つくはずだ。
経済学は、不思議なことに効用が「満たされない」理由について、
「規制が強すぎる」
の一点しか想像しない。結果、効用が満たされない状況、すなわち「インフレギャップ」に対する処方箋が、常に規制緩和、自由化、民営化になってしまうのだ。
【インフレギャップとデフレギャップ】
