… … …(記事全文1,713文字)前回、AIの超絶進化(シンギュラリティ)について触れたが、奇しくも同時期に「AIによる人類滅亡論」が世界を駆け巡った。発端は、OpenAI(オープンAI)とAnthropic(アンソロピック)の双方でAI事前学習研究に携わってきた27歳のジェイコブ・コクソン氏の投稿だ。
●「AIは10年以内に人類を滅亡させる」
9月9日、コクソン氏はアンソロピック退職後、X(旧ツイッター)に「両社が自己改善型の超知能開発へまっしぐらに競争し、我々の命を賭けの対象にしている」「AI開発に携わっている人は、AIが10年以内に全員を殺す可能性があると本気で信じている」と投稿した。
<2026年9月9日 ジェイコブ・コクソン氏が投稿したポスト>
アンソロピックは10月に新規株式公開(IPO)を控えており、コクソン氏の投稿は投資家の過熱する期待に冷や水を浴びせかねないものだった。ところが、同社の研究トップやCEOは彼の懸念を否定するどころか、むしろ肯定する姿勢を見せたことで、市場や関係者の間に波紋が一気に広がった。
<2026年9月9日 アンソロピック研究者エヴァン・ヒュービンガー氏>
<2026年9月13日 ブルームバーグ>
さらに驚くべきことに、アンソロピックのライバル企業オープンAIのCEOや、XのAI(Grok)を率いるイーロン・マスクまでもが同調し、「AIの開発速度を落とすべき」と表明した。
<2026年9月13日 AFP>
この急速な展開を受け、日本の主要メディアも一斉に報じ、世間の関心を集めた。
<2026年9月16日 TBSテレビ>
●飛び交う憶測
一方で、このタイミングでAI人類滅亡論・AI規制論が突如として沸き起こった背景として、「先行する米AI巨大企業の利益確保」「AI開発競争における中国牽制」「IPO前のポジショントーク」「過剰な開発競争のペースダウン」など、様々な思惑や憶測が飛び交った。





