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田村秀男ウェブマガジン 経済がわかれば世界がわかる

田村秀男(ジャーナリスト)

田村秀男

米欧に忍び寄る不動産バブル崩壊不安〜植田日銀が利上げできない理由はこれ

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00260/20230606140000109957 //////////////////////////////////////////////////////////////// 田村秀男ウェブマガジン 経済がわかれば世界がわかる メディア、とくに新聞というものは一度キャンペーン調で同趣旨の記事を書くと、こんどはなかなか修正できないから始末が悪い。昨年末からことしの3月ごろまで経済紙から一般紙に至るまで、「悪い円安」、「異次元金融緩和中止」の論調がそれである。さすがに最近では、同趣旨の記事が少なくなったが、それでも日銀OBなどを時折登場させて、異次元緩和の転換や長短金利操作の撤廃が不可避だと論じさせている。確かに、賃上げが進み、需要が回復してデフレが解消すれば当然そうなるだろうが、何年先になるかはわからない話だ。メディアは言わば、漠然とした予想で自身の以前の主張の不見識をカバーアップしているわけだ。だが、そんなメディアは、肝心な現下の経済情勢を冷たい頭で直視することができない。 https://foomii.com/00260 //////////////////////////////////////////////////////////////// https://foimg.com/00260/vOBg1R グラフは、2020年3月に起きた新型コロナウイルス・パンデミック(世界的大流行)前からの、米国の住宅相場と米銀の住宅抵当証券資産の推移である。米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げと大規模な量的緩和に踏み出した。すると金融市場に注ぎ込まれた巨額の資金は不動産市場に流れる。何しろ、コロナ後2022年までのFRB資金増発額は2.6兆ドルで、リーマン後の資金増発を1.5兆ドルも上回る。在宅勤務の増加などで住宅需要も高まる。米国の住宅金融制度は、連邦政府系の住宅金融公社が住宅抵当証券を発行して、市中銀行がそれを買うやり方をとる。住宅相場が上がればその分、抵当証券の残高が膨らむ。金利が下がれば抵当証券の相場は国債など信用度の高い債券と同様に上がるので、高収益が得られる。
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