… … …(記事全文7,665文字)2026年7月20日発行(通算第888号)
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石井順也の世界情勢ブリーフィング
https://odyssey.co.jp/blog/jd/
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ワールドカップはいよいよ決勝。祝日の朝ということで、日本でも幸い多くの人がライブで観戦できそうですね。私はスペイン有利とみていますが、どうなるでしょうか。
さて今週は、米国と欧州、中国との関係を取り上げます。いずれもトランプ外交の変化を示す重要なテーマです。イランについては、本メルマガが配信される頃には米国の軍事エスカレーションが現実化している可能性がありますが、その状況も見つつ、今週も追って別稿で解説する予定です。
【目次】
1.先週の動き
(1)米欧関係の変化
(2)香港の優遇措置の復活
2.今週の動き
3.近況報告
4.あとがき
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先週の動き
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7/12(日)
・イランの革命防衛隊が承認されていない航路を通航しようとした船舶に警告射撃を行い、追って通知するまでホルムズ海峡を封鎖したと発表
・イランの革命防衛隊がカタール、オマーン、クウェートの米軍施設を攻撃したと発表
・米中央軍が今週3回目となるイラン攻撃を行ったと発表
・トランプ大統領がホルムズ海峡は開放されていると表明
・カタールのハマド前首長が死去
・ウクライナのゼレンスキー大統領がスビリデンコ首相を交代させると表明
・ASEAN外相会議(バンコク)
7/13(月)
・トランプ大統領がイランに対する海上封鎖を再開する、ホルムズ海峡を通航する船舶に貨物の20%の対価を受け取るべきと表明
・米中央軍がイランに3日連続となる攻撃を行ったと発表
・イランの革命防衛隊がヨルダン、クウェート、バーレーン、オマーンの米軍施設を攻撃したと発表
・イエメンの暫定政権がイランの航空機がフーシ派が支配する首都サヌアの空港に着陸しようとしたため、滑走路を攻撃して到着を阻止したと発表(フーシ派はサウジにミサイルを発射)
・ウクライナ、英国、ドイツ、フランス、デンマーク、イタリア、オランダ、ノルウェー、スペイン、スウェーデンが新たな防空システムの共同開発に関する新連合を発足させると発表
7/14(火)
・トランプ大統領がホルムズ海峡を通過する船舶の貨物に課すとしていた20%の対価を湾岸諸国との貿易・投資協定と置き換えると表明
・トランプ大統領がイランに対する戦闘が7月7日に再開されたと米議会に通知
・米・イラク首脳会談(ワシントンDC)
・米中央軍がイランの港湾の封鎖を再開
・米中央軍がイランに4日連続となる攻撃を行ったと発表
・UAEの石油タンカーがホルムズ海峡で攻撃を受けたと同国が発表
・イスラエルとレバノンの協議(ローマ、~15日)
・中国共産党が馬興瑞・中央政治局委員の党籍剥奪を発表
・ウクライナ最高会議がスビリデンコ首相の辞任を承認
・ブルガリアのラデフ首相がウクライナを支援する有志国連合からの離脱を表明
7/15(水)
・米中央軍がイランに5日連続となる攻撃を行ったと発表
・USTRがブラジルに25%の追加関税を課すと発表
・メキシコ・パナマ首脳会談(メキシコシティ)
7/16(木)
・トランプ大統領が米国の選挙システムに関する国民向け演説
・米ホワイトハウスが米国の選挙への外国の介入や選挙システムの脆弱性に関する情報機関の評価報告書や内部メール、捜査記録を公開
・米中央軍がイランに6日連続となる攻撃を行ったと発表
・米中央軍がオマーン湾で米海兵隊員がタンカーに乗船して検査したと発表
・ルビオ国務長官が極左組織による国境を超えた政治テロを取り締まるための国際会合を主催(ワシントンDC)
・国土安全保障省が外国人留学生の滞在制度を見直す規則を公表
・イエメンのフーシ派がサウジの石油施設への攻撃を警告
・ウクライナのゼレンスキー大統領がフマラ保安庁(SBU)長官代行をフェドロフ国防相の後任に任命すると表明
・ウクライナ最高会議が国営ナフトガスのセルヒー・コレツキーCEOを首相に選出
・パプアニューギニアが台湾の窓口機関を閉鎖すると表明
7/17(金)
・トランプ大統領がカナダの山火事による大気汚染のコストを関税に上乗せすると表明
・米中央軍がイランに7日連続となる攻撃を行ったと発表
・米財務省が香港への優遇措置を再開すると発表
・イランがクウェートの発電所や海水淡水化プラントを攻撃
・イランのレザイー最高指導者軍事顧問が米国がイラン攻撃を継続すれば「全面的な攻勢」に踏み切ると発言
・中・タイ、中・カンボジア首脳会談(北京)
・世界AI大会(習近平国家主席が演説)(上海、~20日)
・北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党総書記と中国の王滬寧全国政協主席が面会(平壌)
・英労働党がアンディ・バーナム下院議員を党首に選出
7/18(土)
・米中央軍がイランとの戦闘で米兵2人がヨルダンで死亡したと発表
・米中央軍がイランに8日連続となる攻撃を行ったと発表
・イラン外務省のガリババディ報道官が米国との戦争終結の覚書の履行停止を表明
・イランのモジタバ最高指導者が米国は戦争終結の覚書に違反し、覚書には価値と効力がないとする声明を発表
●米欧関係の変化
今月初旬、トランプ大統領は、トルコのアンカラで開催されたNATO首脳会議に出席しました。ウクライナ、イラン、防衛費が主要な議題となり、ひとまず米欧の結束を示した一方、トランプはスペインを批判し、グリーンランド問題にも再び言及しました。
NATO首脳会議に先立ち、先月には、フランスのエビアンで開催されたG7サミットにも出席しました。事前には欠席や途中退出の可能性が取り沙汰され、イタリアのメローニ首相との衝突などもありましたが、議長国フランスのマクロン大統領の腐心もあり、イラン問題を中心に、ひとまず無難に協調を演出しました。
これら一連の首脳会議をみると、トランプ政権と欧州の関係は、ヴァンス副大統領がミュンヘン安全保障会議で欧州を厳しく批判した頃(以下の記事参照)とは大きく様相が変わってきたように見えます。その意義と、今後のトランプ外交への示唆について解説します。
・「米欧の大西洋同盟の危機」(25/2/24)
