ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00160/2019102414493259686 //////////////////////////////////////////////////////////////// 歴史の視点から世の中を観る 歴史ナビゲーター井上政典のウェブマガジン https://foomii.com/00160 //////////////////////////////////////////////////////////////// なぜ日本のキリスト教会の多くは反日なのか?その1 私は西南学院大学というミッション系の大学に通っていました。西南学院大学の学生ということは福岡では一定のブランド力があり、その後就職した明治生命保険でも西南大出身の役員が居られるなど、社内でも知名度が高く、西南大出身というのは私の誇りでもありました。 高校時代に英語のまったくできなかった私は予備校で西南高校のフェナー先生と出会い、英会話の面白さ、そして英語で学ぶキリスト教の新鮮さにとても心を惹かれました。というのも、毎週日曜日の夕拝にはたくさんの福岡市にお住いのアメリカ人も参加され、また米国からの留学生もよく参加していました。 憧れのブロンドです。名前はスージーといい、ありったけの英単語を並べて会話に挑みましたが、10分ほどで話題が尽き、あえなく轟沈してしまいました。 でも、ほんの10分程度でも憧れのブロンドと会話できたことが苦手だった私の英語学習に火を付けました。単語を覚える時に、スージーちゃんとの会話を想定しながら覚えるので、とても早くたくさん頭に入ります。もちろんその当時は紙とボールペンで勉強する時代ですから、一週間で一本のボールペンを使い切るくらいの勉強量でした。 憧れのスージーちゃんの後は、キャロルというまたブロンドでスージーちゃんよりも数倍美人のお姉さんに魅かれ、無謀にもデートに誘うなど果敢に攻撃を仕掛けました。 相手からすれば、日本の青年が一所懸命に誘ってくるという母性本能をくすぐったのでしょう、一緒に「マイウェイ」や「ロッキー」などを観に行きました。 二人っきりです。会話をしなければなりません。だから膨大な量の予習をしました。それは日本に来たアメリカ人だから、日本のことに興味があるはずだ。拙い英語でも、日本のことを話せばちゃんと聞いてくれるだろうと考え、「七夕」のことや、お祭りのことなど本で一所懸命に調べました。もちろん当時ネットはありませんから本で調べるしかありません。 そして自分でまとめるのです。それから和英辞典を駆使しながら英訳し、それを必死で覚え、さも知っていることを英語で話しているように見せかけました。すると作戦が見事に当たり、私の下手な英語を一所懸命に聞いて、わからない時は質問を、そして正しい英語に直してくれたのです。今考えれば、その作業がどれほど私の英語力の向上につながったことか。 相手のことをきちんと考え、興味を持つようなことを話していけば、高嶺の花と思っている超美人のブロンドのキャロルにも通じたようです。しかしほどなくアメリカに帰ってしまいました。あと数年居たら、今頃私の奥さんになっていたかもしれないと勝手に思っています。 それでも翌年見事大学に合格した一年生の夏休みに、東京の大学に行かない代わりに親から50万をもらってアメリカをグレイハウンドバスで一周する武者修行に一人で挑戦し、アイオワの彼女の自宅に泊めてもらいました。お父さんが海軍軍人で太平洋戦線にいたので、その話でとても盛り上がりました。それから43年経ちます。きっと体が二倍くらいになって皺くちゃになっていることでしょう。… … …(記事全文4,035文字)