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適菜収のメールマガジン<支援版>

適菜収(作家)

適菜収

コンテンツ内容
①適菜収の徒然草(徒然草解読+時評+エッセイ)、
②ミニ対談(随時)、
③質疑応答コーナー

などを考えています。他の項目も増やしていく予定です。配信の経緯は下記もしくはサンプルをご覧ください。

「新しいパトロン文化としてのメルマガ」

実はだいぶ前から「メールマガジンを始めてみませんか」というオファーをいただいていた。すぐに手を出さなかったのは、そこに意味があるのかわからなかったからだ。例えば月に1000円をメールマガジンの購読に支払うのなら、新刊本が一冊買える。中古本なら4冊は買えるだろう。それに、メルマガをやっている人の多くは記事がたまったら単行本化するという。だったら、それを読めばいいではないか。

しかし、考え方が変わってきた。

今は本が売れない時代だ。私は2005年に最初の本を出したが、現在27刷になっている。その後も40冊以上の本を出しているが、最近はなかなか重版がかかりにくくなってきた。私の筆力が衰えたのではなく、他の作家も同じように、本が売れていないのである。

ある程度売れている本でも、すぐにアマゾンで1円になってしまう。音楽や映像は不正ダウンロードされたら1円にもならない。まじめにコンテンツを作っている人たちは損をしている。価格破壊は多くの業種で発生しているが、人々は生き延びるために、これまでとは違うやり方を選択せざるを得なくなった。

アイドル歌手のCDに握手会の招待券をつけた人もいる。楽曲の配信は宣伝と割り切り、ライブやコンサートで稼いでいるミュージシャンもいる。評論家を名乗っているような連中が、ほとんどギャラの出ないネット上の討論番組に出演するのは、講演の依頼が増えるからだろう。そこでは言論の質よりも、髪の毛を盛り上げたり、綺麗な和服を着たりすることが重要になる。

以前、ネトウヨがツイッターで「適菜収は安倍首相を批判することでカネを稼いでいる」と。アホなことを言ってはならない。どう考えても、安倍のヨイショ本を書いたほうが儲かるに決まっている。『奇跡の宰相―安倍晋三が日本を救う』みたいな本を書けば、自民党や政府が一定数を買い上げてくれる。しかし、良心を失うなら、そもそも文章を書く意味もない。別の仕事をやればいいだけだ。

ではどうすればいいのか。コンテンツの価値が分かる人に、正常な対価を払ってもらえばいい。メディチ家やハプスブルク家を例に出すまでもないが、文化はパトロンが維持してきた。よって結論は以下のとおりである。

①私と同じようなことを言っている同時代の作家はほぼゼロである(いるのかもしれないが、私は知らない)。よってメルマガというクローズドな場所で、考え方を共有するのと同時に、表舞台で自由な発言を続けるための基盤のために定期購読してほしい。

②本当のことを書くと仕事が減る。作家タブーには触れられない。私は敵を作ることが多いので、作家タブーのあるメディアでは自由な記事を書くことができない。たとえば、百田尚樹を批判する記事は、百田の小説を出している版元の雑誌では書くことができない。

③なお、本メルマガでは「すぐに役立つ」ような話は一切書かない。すぐに役立つ話はすぐに役に立たなくなる。「情報」が欲しいならネットで検索したほうが早い。情報は歴史という縦軸、世界という横軸の中に位置づけて初めて意味をもつ。歴史は豆知識の集積ではない。昨日今日明日と古代ローマは直接関連するものだ。そして先人との尽きることのない会話である。昆虫の脊髄反射レベルの文章が氾濫するSNSの世界だけで生きていたら、人間は確実にバカになる。

④通常コースの月額1,000円と支援金込みの月額5,000円があるが内容は変わらない。後者にはなんらかの特典をつけるかもしれないが、今のところは考えていない。適菜収の言論に価値があると思う人は、あるいはカネに余裕がある人は、支援金込みの月額5,000円のコースを選んでほしい。

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●適菜収のメールマガジン<通常版>
https://foomii.com/00171

タイトル
適菜収のメールマガジン<支援版>
価格
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毎週月曜日+ 号外は木曜日
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