… … …(記事全文3,023文字)<短期では米金利とドルとの逆相関を重視>
COMEX金先物相場は9月28日の取引で1オンス=4,300ドル水準を完全に下抜き、8月5日以来の安値を更新した。3月のイラン戦争勃発後の金価格は、概ね米実質金利とドルの動向で説明できる値動きになっている。戦争によるインフレ懸念の高まり、それに対応するために米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに着手し、今後は追加利上げが想定されていることが、米金利上昇・ドル高を促している。金相場は米金利・ドルとの間に強い逆相関関係を形成しており、「戦争→インフレ懸念→FRB利上げ見通し→米金利上昇・ドル高→金相場下落」という単純なロジックが支配的になっている。
【COMEX金先物相場とドルインデックス】
過去1ヵ月の金相場との間の相関係数を計算すると、米長期金利が-0.89、米実質金利が-0.86、ドルインデックスが-0.73となっており、統計的にも強い逆相関関係が形成されていることが確認できる。米長期金利は8月の4.6~4.8%水準に対して、9月15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定されるのと前後して、5.0%水準まで上昇していた。その後は同水準で落ち着きを見せていたが、9月23日以降に改めて強力な金利上昇圧力が発生し、足元では5.2%台に達している。

