□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2023年6月7日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== サウジアラビア減産発表後の原油相場急伸が続かなかった理由を考える =================================== <需要不安を解消しきれていない投機筋> NYMEX原油先物相場は5月31日の1バレル=67.03ドルをボトムに6月5日に75.06ドルまで急伸したが、足元では71ドル台後半まで高値から大きく下押しされる展開になっている。1)米債務上限問題の解決、2)急激なドル高一服、3)石油輸出国機構(OPEC)プラスの政策対応などポジティブ材料が目立ったが、75ドル台からの一段高が拒否された格好になる。6月4日のOPECプラス会合では、サウジアラビアが単独で7月に日量100万バレルの減産を表明し、マーケットはポジティブ・サプライズとの評価を下したが、少なくとも現時点では一時的な効果に留まっている。 日量100万バレルは世界の石油需要の約1%に相当し、国際原油需給見通しに大きな影響を与え得る数値になっている。市場環境によっては、7月以降も減産を継続する可能性も示唆しており、サウジアラビアが本気で原油安是正に動き始めたのは明らかである。他産油国は、追加減産の必要性が乏しい需給環境・見通しと評価して協調減産を見送っているが、サウジアラビアは財政均衡ライン(IMFの推計で80.9ドル)を実現するために、減産カードをフル活用している。… … …(記事全文2,864文字)
