■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(週刊:648円/月):Vol.843 <843号:21世紀の産業革命を引き起こすAI(2)> 2016年9月7日:人工知能の衝撃 EPUBダウンロード:http://foomii.com/00023-35558.epub ウェブで読む:http://foomii.com/00023/2016090810000034952 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ こんにちは、9月になり、朝夕は、しのぎやすくなってきました。今、部屋では、お掃除ロボットの『ルンバ』が歩き回っています。センサーは、障害物に触れたあと、それとは逆の、180度の範囲に不定形に方向を変えて掃除を続けます。1cmくらいの段差なら、キャタピラーを出して、乗り越えます。 電池がなくなると、充電器のところへ行って充電します。原稿を書いているときは、ガーガーとうるさいのが玉に瑕です。学習機能はなく、障害物センサーと、ゴミの具合で吸引を調整するエキスパート・システムが組み込まれています。 1.らせん状に掃除、2.壁伝いに掃除、3.何かにぶつかると角度をランダムに変えるという、単純なヒューリスティックで動きが制御イされています。 ヒューリスティックは、行動経済学でも使いますが、「精度は高くないかもしれないが、経験的なもので、短時間で得られる回答」という意味のものです。直観的ということに近い。 床掃除のエキスパート・システムの、アルゴリズム(計算法)を単純化するために、ヒューリスティックな解決法とられています。ここが創造でした。このため、ルンバが低価格でできたのです。 (注)ヒューリスティックは、経験的に、「100%正しくはなくても、暫定的に正しい答えを、瞬間で出す」ということを示します。強化学習型AIの答え、例えば「将棋や囲碁の最善手」は、100%の正解ではない。100%の正解には、相手の王が積むまで手の分岐をしらみつぶし探索することが必要であり、それは、コンピュータ計算でも不可能です。 局面で有効な手が10通りあるとしても、100手先までは、10の100乗という、無限に近い枝分かれになるからです。1秒間に1億手(10の8乗)を読むことができるコンピュータでも、10の92乗秒かかります。1年も3153万秒(3.1×10の7乗秒)です。40億年先に太陽が消滅するときよりも、はるかに、はるかに、長い久遠の時間です。初手を考えるのに固まって、永久に手を指さないコンピュータになる。 前稿で書いた、「あらゆる可能性を考えるコンピュータ」と同じになって、正解をだせずに固まるのです。 これを避けるため、将棋や碁の人工知能でも、経験(強い人の棋譜)をパターン化(=単純化)する「ヒューリスティックな方法」をとります。AIの将棋や碁の指す手は暫定的な正解であり、常に勝てる100%の正解ではない。ルンバも、もっと単純化されていますが、このヒューリスティックな知能です。… … …(記事全文12,806文字)
