■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(週刊:630円/月):Vol.649 <649号:随想:文章の、表現技法の価値(2)> 2013年4月22日:漱石の、『明暗』から ePUB版:http://foomii.com/00023-15813.epub ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホームページと無料版申し込み http://www.cool-knowledge.com 有料版の申込み/購読管理 https://foomii.com/mypage/ 著者へのメール yoshida@cool-knowledge.com 著者:Systems Research Ltd. Consultant吉田繁治 ■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ おはようございます。『明暗』(夏目漱石)の文章を素材にした、表現技法の価値の続き(2号目)です。明暗は、日本文学の最高作と評価する人が多い。 われわれが、あらゆることを考えるとき使うのは、言葉です。頭には、言葉と混じって、印象のようなイメージも浮かびます。イメージを想起したときも、それを言葉と、言葉の論理的なつながりである文章で考え、文章によって、外部に向かい、表現するしか方法はない。 表現は、自分の考えを、人に伝えるためのものです。何の工夫もなく、文章を書けば、読む人には、思いは伝わらない。自分の中だけの、悶々とするイメージで終わってしまいます。 頭の中に、すばらしいイメージがあっても、表現されない限り、他の人には、まるで分からない。脳を解剖しても、物体である脳みそに、自分が想起した観念が、物理的にあるわけでもない。うまく伝えるには、意識して習得せねばならない技法があります。(注)仕事のとき、あるいは経営でも、このコミュニケーションは肝心なものです。 職業的な作家は、時には、内容よりも、表現法こそが肝心なものだと知っています。しかし圧倒的に多くの人は、文章を書くことを業とする人ではない。このため、文章の技法というものが分かりにくいのでしょう。 ピアノを自然に弾いて、同じ音階が出ても、音楽にはならないのは、誰でも知っています。文章も同じです。人に考えを伝えるには、技法がある。皆が文章を書くことができるため、この技法が、かえって無視されたのでしょう。国語教育の、「作文は、思ったことを自然に書く」としたことも、誤りを生んでいます。 『明暗』の文章をとりあげます。理由は、日本人がもった最高の文芸であり、最高の文章ともされているからです。この最高とは、何が、どうであるため、最高なのか? これを明らかにするには、文章を、表現技法と、その技法を使い表現されたものの両面から見なければならないでしょう。(↓『明暗』:青空文庫) http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/782_14969.html 小説は、読んでもらうために、最初のところに凝縮された表現があり、展開を通じて、書きあらわしたいことが多く出ています。 『明暗』の最初の30章(新聞連載で30回分)くらいは、いちいち解釈すれば、それだけで、優に、本1冊以上になるくらいの、豊富な内容です。漱石は、この最初のところを意識して、文章を豊饒にしていると思えます。本1冊分の文字を、メール・マガジンという形式で使うのは無理なので、短縮し、圧縮します。… … …(記事全文21,460文字)
