… … …(記事全文4,019文字)3月14日、ソウル中央地方法院(地方裁判所)は尹錫悦前大統領に対する「内乱罪容疑」の初公判を開きました。しかし内乱罪の適用には無理があるので、途中から「内乱を首謀した容疑」に切りかえたようです。裁判の成り行きによっては、もしかしたら尹錫悦氏は投獄されることになるかも知れません。
去年12月3日、尹氏は突然、非常戒厳令を発付しました。しかし6時間後、国会の決議で戒厳令は取り消されました。ここから韓国政治の信じがたい迷走が始まりました。戒厳令発布が憲法違反だという理由で国会は12月14日に大統領の弾劾(議会が公務員を裁くこと)訴追案を可決しました。しかし大統領には戒厳令を発付する権限はあるのです。
今、韓国で起きていることは内戦と言っていいほどの大事件です。しかし日本のメディアも政治家も、隣国の政変をなぜか傍観するだけです。これは決して対岸の火事ではなく、日本にも確実に火の粉がふりそそぐ事態なのに。トランプ関税の話題より、もしかしたら重大かも知れないのに。メディアがまったく触れようとしない韓国の内乱について、この記事でじっくり解説します。