… … …(記事全文3,845文字)4月13日の開幕まで1か月を切った大阪・関西万博。しかし「万博の華」といわれるタイプAのパビリオンで工事が完了したものはたった8カ国に過ぎません。この8カ国に関しても外観が完成しただけで、展示品の設置はまだ終わっていないそうです。万博は10月までやっているので、開催しながら工事ができないわけではありませんが、いざ行ってみたらお目当てのパビリオンが見られなかった、という入場者が出る可能性が出てきました。
パビリオンの建設の遅れやチケットが売れていないというだけでも問題ですが、ここに来てもっと深刻な問題が発生しました。「世界最大級の木造建築物で屋上にのぼって会場全体の景色を楽しむことができる」が売り物の万博のシンボル、大屋根リングの土台が内側も外側も盛り土が崩落(!)したのです。日本国際博覧会協会(万博協会)は「開幕までに補強工事を行う予定」と言いますが、そもそもなぜ344億円も使ってこんなお粗末な建築物を作ったのでしょうか。
「いのち輝く」どころか、入場者の身の安全さえ保証できない危険な万博。地元の市民団体からも改善を求める声がありましたが万博協会は何の対策も講じてきませんでした。もうチケットを買ってしまった人、これから買おうかな、と考えている人にぜひ知っていただきたい万博の問題点を、この記事では徹底して具体的に解説します。