Foomii(フーミー)

吉富有治の魔境探訪 - 政治という摩訶不思議を大阪から眺める

吉富有治(ジャーナリスト)

吉富有治

「記者」という人生 出会うのは魑魅魍魎ばかり !?

 今回のメルマガは、政治や行政から少し離れた話題をお届けしたい。高尚な話題ではなく、少し下世話な話になることをご了承いただきたい。それは記者という職業が持つ宿命とでも言えるもので、昨今話題のSNS界隈を専門とする記者では経験できないものだと思っている。今回は、そのようなお話である。


 私が記者になってから30年以上の月日が流れた。とはいえ、私の記者遍歴は朝日新聞や読売新聞、日経新聞のようなエリート記者とは程遠いもので、どちらかといえば落ちこぼれのようなキャリアである。石油会社のサラリーマンから金融の業界紙に転職し、その後は週刊誌の記者となり、いまはフリーの身分である。「記者」の肩書はあっても、大手紙記者のような王道は歩まず、どちらかといえば裏街道を歩く渡世人のような記者だった。いや、いまも渡世人だと自嘲気味に思っている。


 その昔、テレビで『木枯し紋次郎』というドラマがあった。渡世人、つまりヤクザである木枯し紋次郎の決めゼリフは「あっしにはかかわりのないことでござんす」。いまの私も渡世人のような仕事をしているが、さすがに「あっしにはかかわりのないことでござんす」は無理だ。普通ならかかわりのないこと、かかわりたくなくても、強引にかかわることで記事にし、それをメシの糧にしている。これが座頭市なら「嫌な渡世だなぁ」とボヤいているところだろう。


 とはいえ、記者という仕事はおもしろい。抜群におもしろい。何がおもしろいかと言うと、他の職業では絶対に経験できないような刺激的な場面に出くわすチャンスが多いからだ。机の前に座って事務仕事をする、あるいは現場で作業するような仕事では経験できないことが日常として待っている。幼いころから飽き性の私にとって、記者は天職のような職業である。人生をもう一度やり直すことができれば、私は迷うことなく記者の仕事を選ぶだろう。

… … …(記事全文8,522文字)
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