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やっぱり地理が好き ~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~

宮路秀作(地理講師&コラムニスト)

宮路秀作

やっぱり地理が好き #153:一橋大学の入試問題から世界を見る①

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やっぱり地理が好き 

~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~

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第153号(2024年4月21日発行)、今回のラインアップです。

①世界各国の地理情報

 ~一橋大学の入試問題から世界を見る①

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こんにちは。

地理講師&コラムニストの宮路秀作です。

日頃、周りの人たちからは「みやじまん」と呼ばれています。

今回で記念すべき153回目のメルマガ配信となります。


4月となりました。

本メルマガのご購読を継続していただいたみなさま、大変感謝いたします。

ありがとうございます。


当メルマガは毎週日曜日発行ということにしていますが、どうしても流れに乗りきれず、最近では後手後手に回ってしまって大変申し訳ありません。

とにかくメルマガ含め、物書きとしての仕事が膨大です。

今回を含め、あと4回の発行を目指していきます。


さて、新年度が始まり、昨年度に教えた生徒たちから合格の報告を頂いております。

合格した生徒は、自分の努力とその環境を与えてくれたご家族のおかげといって差し支えないのですが、好きだった先生、もしくは好きだった科目を教えてくれた先生のおかげと思うものです。


「先生のおかげで地理が好きになりました!」

「先生のおかげで合格できました!」


など嬉しいことを言ってくれるのですが、先生という職業はきっかけを与えたに過ぎず、最終的に合格の決め手となるのはやはり本人の努力です。


合格したならば、その喜びを伝えたいと思うのが人間の常ですから、やはり感動する機会が多い人間ほどコミュニケーション能力が高くなるのでしょう。相関関係があるように思います。


不合格となったときこそ、その人の本質が出るようにも思います。


「先生には色々とお世話になりましたが、力及ばずでした……」


顔を合わせづらいと思うのでしょうけど、顔を合わせづらいのは合格させてあげられなかったこちら側なのであって、それでも報告してくれる生徒は最大限のエールを送ってあげたいです。


しかしこういう報告をくれる生徒は将来を期待できますが、さも最初からそこにはいなかったかのようにいなくなる生徒もいます。


「あの生徒、どうなったのかなぁ……」


という疑問に永遠に答えが出ないままで終わります。


先生と生徒は、一期一会のような関係性であり、偶然教室でであっただけなのであって、そこから先も関係性が続くというのは本人たちの意思です。


出会いは偶然、継続は意思。


しかし、現実を受け入れて次に進むためにも、今の自分を周囲に知らせるということはすごく大切な儀式のようにも思えます。

考えが古いのでしょうか。


ともあれ、大学生になった生徒のみなさんには言いたい。


「寝る間を惜しんで好きなことをやれ!」


大学で行う学問は探究心を追究することです。

自分の琴線に触れることを見つけたならば、寝食忘れて没頭してほしいなと思います。


ぜひ、自分だけの一番を目指してほしいですね!


それでは、今週も知識をアップデートして参りましょう。

よろしくお願いします!


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①世界各国の地理情報

 ~一橋大学の入試問題から世界を見る①


「地理」「日本史」「世界史」といった地歴科目を入試に課す大学で、難易度が最も高いところといえば、地理歴史科の科目を教える先生ならば誰もが「一橋大学」と答えます。


わたくしはいつも、


「他の惑星の大学入試は知らないけど、一橋大学の入試問題は宇宙で一番難しい!」


といっています。


一方では、


「地歴科目に難易度などない。だって知っているか否かだから」


とも言っています。


矛盾してない?


と思われてしまいそうなので、「難しい」を定義するところから始めてみましょう。


■普遍性と地域性

地理学的視点というわけではありませんが、普遍性と地域性を同時に観察することは大変重要です。


例えば、日本列島で生活する人たちは皆一様に日本語を話します。これは日本という国における普遍性です。一方では、地域ごとに方言というものがあってこれが地域性です。


「あにょ! そげな いっぺこっぺ たんねても いんがねど」


これは、我が郷里の鹿児島の方言ですが、一般的な日本語に直すと、

… … …(記事全文9,374文字)
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