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やっぱり地理が好き ~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~

宮路秀作(地理講師&コラムニスト)

宮路秀作

やっぱり地理が好き #125:ソロモン諸島が、なぜ中国に同調するのかを理解する、関東地震からちょうど100年

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やっぱり地理が好き 

~現代世界を地理学的視点で探求するメルマガ~


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第125号(2023年9月3日発行)、今回のラインアップです。

①世界各国の地理情報

 ~ソロモン諸島が、なぜ中国に同調するのかを理解する~

②コラム

 ~関東地震からちょうど100年~

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こんにちは。

地理講師&コラムニストの宮路秀作です。

日頃、周りの人たちからは「みやじまん」と呼ばれています。

今回で125回目のメルマガ配信となります。


9月となりました。

本メルマガのご購読を継続していただいたみなさま、大変感謝いたします。

ありがとうございます。

 

さて、日々受験生を相手に「地球上の理」を話していると、まれに「親が○○大学を受験しろっていうんです……」といった、生徒の悲痛なる叫びを聞くことがあります。よくよく聞いてみると、その親御さんが○○大学卒のようで、自分の経験から、自分のご子息、ご令嬢にも○○大学で青春を送ってほしいと願い、良かれと思って言っているようです。


その「青春」の中には、「朝まで雀荘で、ポンだの、チーだの、ジャラジャラやっていた」ことも含まれるのかもしれません。あっ、今のは自己紹介でした、すみません。

 

しかし、子供というのは親が好き勝手操って良い人形ではありませんし、一人の人格者として、彼らが見据える先に何が見えているのかは尊重されなければなりません。

 

とはいえ、最終的に受験料、受験での交通費や滞在費など、決して安くない費用は親御さんが負担しますので、まさしく「スポンサー」ですから、なかなかスポンサーの意見というのは無視できないものです。

 

ですので、○○大学には進学する気もないし、別の大学を志望しているにもかかわらず、「一応」○○大学を受験するといったケースを何度も見てきました。もちろんこれは個人の話ですので、その場で完結するのですが、こと国に関してとなれば、多くの人々を巻き込んだ話となってしまいます。

 

例えば、政治家とは特定団体の代弁者であることが多いので、その政治家の個人的なものというよりは、背後に存在する特定団体の思想信条を代弁していることが多いわけです。自民党のような利権談合政党であれば、右から左まで様々な政治理念を持った政治家たちがおり、また色々な特定団体が関与しているでしょうから、さながら自民党内で「与党と野党の対立」のようなことがおこりうるわけであり、本来の野党の出る幕はほとんどなかったりします。

 

国家間においても同様で、最近では中国の息のかかった国が「中国寄り」の発言をするなどしており、中国の存在が大きくなればなるほど「親中国家」が増え、中国を中心とした枠組みが大きくなっていきます。膨張すればするほど、結局は資本主義陣営と激突することは避けて通れないのであって、それはひとえに「米中の激突」といえますし、その場がオセアニアとなるだろうと想像しています。

 

そんなオセアニアにおいて、「親中国家」だからこそ日本を批判している国があるといいます。今回はそんなお話に深い解釈を加えていきたいと思います。


それでは、今週も知識をアップデートして参りましょう。

よろしくお願いします!


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①世界各国の地理情報

 ~ソロモン諸島が、なぜ中国に同調するのかを理解する~


日本では、福島第1原子力発電所の処理水を海洋放出したことに対して、国内外から批判が起きています。


これまでを振り返ると、中国や韓国といった国は、国内で何か問題が発生すると必ず日本へ嫌がらせをしてくるのが「お決まり」ですが、今回もどうやらそれに当てはまるような気がします。


「核汚染水(処理水のこと)を放出するとは、全人類に対する犯罪行為だ!」


と声高に叫ぶのは、国政諮問機関の人民政治協商会議で委員を務める、インターネット作家・周小平です。また人民日報(共産党機関紙)には、「日本は利己的で傲慢、生態環境の破壊者であり、世界海洋の汚染者である!」と書き連ねてありました。


国際原子力機関(IAEA)は「国際的な安全基準に合致している」と結論づけているのですが、反論の根拠となる具体的な事実やデータを何も示さずに中国政府は一方的にこれを否定しています。そして、日本の水産物輸入を全面的に停止しました。


これもひとえに、中国国内の経済の失速に対する国民の不満を反らすのが目的であろうと推察されるわけで、その尻馬に乗って舌鋒鋭く批判を強める日本の野党議員がいることもまた事実です。客観的事実である「科学」よりも、主観的事実である「人間の気持ち」が優先されてしまっては、何も話は進みません。科学は万能ではありませんが、科学的な結論に対して、何かにつけて難癖を付ける人というのはいます。


こうした例は、よく左翼がやりがちなことです。「安全かもしれないが安心はできない」と、自分の名声を高めるために豊洲市場を混乱にもたらした、「言葉遊び大好きパネル芸人」である東京都知事も目くそ鼻くそです。

… … …(記事全文9,274文字)
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