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蓮池透の正論/曲論

蓮池透(元東京電力原子力エンジニア)

蓮池透

新潟県知事選 投開票日まであと2日

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00200/2022052706000094970 //////////////////////////////////////////////////////////////// 蓮池透の正論/曲論 https://foomii.com/00200 //////////////////////////////////////////////////////////////// ●新潟日報社の世論調査結果  早いもので、新潟県知事選挙戦も残すところあと2日となった。今週月曜日、地元紙新潟日報社が世論調査の結果を報じた。予想通り見出しは「花角氏優位な戦い 片桐氏追う 態度未定25%」であった。同世論調査は、インターネット方式で県内有権者を対象者に行われた。有効回答者数は2567人である。  花角英世氏は、全県的に全世代、職業にかかわらず幅広い支持を集めているという。支持政党別では、自民、公明両党の支持層でいずれも8割超、国民民主党支持層は6割弱を獲得、なんと立憲民主党支持層にも3割超食い込んでいるというのだから驚きだ。一方、片桐奈保美氏は、新潟市で健闘しているが。柏崎刈羽原発が立地する柏崎市でも伸び悩んでいる(当然のこと)。推薦を受ける共産党支持者の8割弱を固めたが、社民党支持層は5割、れいわ新選組支持層は4割にとどまる。自主投票とした立憲民主党支持層は4割超だった。回答者の25%は投票先を決めていない状況にある。 ●柏崎刈羽原発再稼働反対48%だがその約4割が花角氏支持  この程度の有効回答者数で一喜一憂したくないが、見逃せない結果が出た。柏崎刈羽原発の再稼働について「反対」「どちらかといえば反対」と回答したのは48%で、県民の慎重な姿勢がよく表われていると言える。ただ、4年前には「反対」が6割を超えていたことを考えれば、明らかに福島第一原発事故の記憶が薄れていることが分かる。しかし、48%の約4割が花角氏を支持すると回答しているのは訳が分からない。  裏を返せば花角陣営の再稼働問題の「争点」隠しが影響している結果であろう。事実、花角氏は告示日に「三つの検証委員会の結果が出るまで、柏崎刈羽原発再稼働の議論はしない」と語ったきり、その後の演説では再稼働の「さ」の字も触れない。選挙公報では4年前の公約「柏崎刈羽原発再稼働の是非については県民の信を問う」の文言が消え失せた。もちろん、応援に来県する自民党幹部も再稼働を語ることはせず、花角氏とともに4年間の「実績と安定」をひたすらアピールしている。 「実績」と言っても目立ったことはない。むしろ、県職員・教職員のコスト・人員カット、県財政悪化の元凶である泉田元知事の失政に言及しない、国公立病院の統廃合への積極的姿勢、新型コロナウイルスによる県内企業の業績悪化など経済衰退、人口流出、県産米コシヒカリの価格暴落などマイナス面は枚挙にいとまがない。とにかく、「敵」を作らない、可もなく不可もない国の言いなりの安全運転をしてきたに過ぎない。にもかかわらず、「佐渡金山」の世界遺産登録ユネスコ申請で多くの県民が欺かれていることに気が付かなければいけない。 ●望まれる政策「原発問題への対応」は第5位  原発反対でも現職支持の背景は、同世論調査で行われた「次期県知事が最優先で取り組むべき政策は」への回答から窺い知れる。結果は次のとおりだ。 ①景気・雇用対策        38% ②医療・介護・福祉       15% ③教育・子育て支援       11% ④新型コロナウイルス対策    10% ⑤原発問題への対応        8% ⑥行財政改革           5% ⑦インフラ整備・拠点化      5% ⑧農林水産業の振興        3%
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