… … …(記事全文2,926文字)トランプがまた、「日米安全保障条約は不公平だ。アメリカは日本を守るが、日本はアメリカを守らない」と言い出しました。
前回は存命だった安倍さんが何とか対応しました。
今回、日本側の石破総理を含む識者の反論は主に以下の3点に集約されます。
「日本は思いやり予算をたくさん払っている」
これは相手の神経を逆なでする言い方です。「金で解決しようというのか?」という反発を受けるでしょう。
「基地を提供している」
確かに、ほぼ無制限に米軍が望むままに基地を提供していますが、トランプの不満の論点は片務的であることですから、論点がずれています。
「安保法制で米軍を守ることができるようになっている(集団的自衛権の限定的運用)」
この論点の最大の問題は、有事の際にそこに米軍が展開していることが前提になっていることです。そして、自衛隊はあくまでも後方にいて、支援しますというのですから、これも片務的だと言われるでしょう。「日本が攻められたら、ちゃんとやってきて戦ってね、後ろから支援はしますから」と言っているに等しいですから、トランプは納得しないでしょう。
日本として存立危機事態に陥っても、米軍が攻撃されたら反撃すると、自分たちは後方にいるつもりなのですから、凄い甘えです。これが許されたのは冷戦時代だけです。
私は、トランプがそのような問題提起をして来たことはむしろ好都合だと思います。そして、取り急ぎ、前回のアメリカ出張中に会って話すことができたトランプ政権の安全保障アドバイザー(NSCメンバー)に、次のようなメッセージを送りました。(原文は英語)
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