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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~

藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)

藤井聡

「日銀」が仕掛けた日本経済に対する「破壊工作」:マイナス金利は本格利上げ前の「緩衝地帯」。我々は今、その緩衝地帯が日銀によって占領された状況にある。

日銀のマイナス金利解除をあれこれ批判する記事やツイートをだしていると、(成田氏批難の時と同様)、当方の批判を「批判」する声がポツポツでてきます。

 

内容見ていると、どうやら、マイナス金利解除したって、(銀行預金の金利は上がるというメリットはあるものの)、いろんなローンや国債の金利は短期も長期も俄には上がってないんだから、「貧困化するぞ!」なんて行ってる藤井は馬鹿じゃね!?という様な反応です。

 

ホント、ウンザリしますが、当方が行っているのは、次のような話しです。

 

「こんだけ実質賃金も実質消費も下がってる経済低迷状態なのに、『景気がいいから利上げする!』なんて嘘までついて無理から利上げするような奴が日総総裁でいるってことはもう、コイツこれから、実際の経済状況なんて度外視して、ガンガン利上げしてくる、ってことはもう確定だなぁ…ってことは、これから日本経済のお先は真っ暗…日本人の貧困化も確定だなぁ」

 

要するに、今回の出鱈目な状況判断に基づく日銀利上げは、「今後本格的利上げが進む…」という期待、あるいは観測をもたらしている、という話しなのです。

 

つまり、短期的に実際の金利が上がるかどうかという話しではなく、「利上げ観測」の話しをしているわけです。

 

そもそも経済というのは面白い性質があって(というか別に面白くともなんともありませんが)、現実に今、起こっている状況だけでなく、「将来に対する期待」に基づいて動いていくものなのです。

 

というか、別に経済だけでなく、人間の行為というものは全て、「将来に対する期待」をベースに行われるものなのです。

 

で、そのあたりを解説する趣旨で、とあるところでう次のようなお話しを書きましたので、ご紹介さし上げます…

… … …(記事全文2,557文字)
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