Foomii(フーミー)

世に倦む日日

田中宏和(ブログ「世に倦む日日」執筆者)

田中宏和

薬も効かないという衝撃の報告 - 児玉龍彦と山中伸弥は閥を超えて協力を

最初に重大な情報を見つけたので、その紹介から始めたい。昨年12月8日に、「抗体薬、効果期待できず、オミクロン株BQ.1」という記事を産経が発していた。効果があると言われてきた飲み薬の「モルヌピラビル」「パキロビッド」が、新変異種BQ.1株には効果がないという実験結果が出て、東大医科研の河岡義裕らが米医学誌に発表していたのである。衝撃の事実だ。この報道はテレビで見た覚えがない。ほとんどの日本国民は知らないだろう。私の note の読者の皆様は、1月20日の報道1930をご覧になったはずである。久しぶりに倉持仁が登場した。番組の中で経口薬の話題も出て、薬があるはずなのになぜ第8波の患者は投薬に辿り着けないのだろうという議論がなされていた。 松原耕二が感染したのは昨年8月初旬である。4回目のワクチンを接種して3週間後のことだった。おそらく株はBA.5だろう。復帰した松原耕二が強調していたのは、ウィルスの増殖を抑える有効な薬が開発提供されているのに、発症から5日以内という縛りがあり、自分は制限時間を超えたため投薬治療を受けられなかったという遺憾の証言だった。多くの視聴者がそれを聞いて、コロナにはもう特効薬が準備され流通しているのだと理解し、5日以内に辿り着ければ大丈夫だという安心感を持っただろう。先週20日の放送を見たかぎり、松原耕二の認識はそのままであり、河岡義裕の報告は耳に入ってなかった様子である。第8波の主役であるBQ.1には薬は効かないのだ。厚労省はそれを知っているから、現行の経口薬を大量流通させないのだろう。 ■ モルヌピラビルとパキロビッドが効かない 河岡義裕らの報告に接していなかった私は、なぜ政府は「モルヌピラビル」と「パキロビッド」を市中の薬局に大量流通させないのだろう、その手段で医療崩壊を予め防ぐことをしないのだろうと訝しんでいた。抗体検査キットと解熱剤を大量流通させ、NHKの報道を通じて国民一般に備えを促しているのだから、経口薬も薬局に置いて(厚労省の補助金で安く)購入させればよいではないか、そうすれば5日以内の縛りの問題もなくなるのにと不審に思っていた。だが、真相はどうやら違っていたのだ。今の経口薬はBQ.1の増殖を防げないのである。だから、厚労省はその措置を採らないのだろう。税金が無駄になるから。結局のところ、現在は薬のなかった2年前に戻っているのだ。そこから演繹すれば、薬が効かなくなるほど変異しているのだから、ワクチンが効かなくなるのも当然だという見当になる。 科学的には、そうした疑問を持つのは妥当だと言える。抗体薬として効果を認定されていたものが、その効能を失うほどウィルスが変異したのだから、同じ原理と法則はワクチンにも当て嵌まっておかしくない。だが、マスコミも政府も専門家も、河岡義裕の実験結果をワクチンに適用して類推することはなく、2価ワクチンの検証をすることはない。相変わらず、mRNAワクチンは感染予防の切り札とされていて、5回目、6回目の接種が奨励されている。高齢者も若者も、オミ株対応の米国製ワクチンを打てと勧告され、その効果を政府が保証している。重症化したのは接種を怠ったからだと理由づけしている。中国の感染爆発はmRNAワクチンがなかったからだと原因説明し、中国を貶め辱め、米国製ワクチンで防護された「民主主義陣営」の優越を宣伝して悦に入っている。
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