Foomii(フーミー)

世に倦む日日

田中宏和(ブログ「世に倦む日日」執筆者)

田中宏和

停戦平和を望むウクライナ国民と戦争拡大に進むゼレンスキー政権

アメリカのNBCニュースが、米国政府が現在のところ公式には、ブチャの虐殺をロシアのジェノサイドとは認めていないと報道している。4月16日の記事だ。バイデンは13日にそれをジェノサイドと断定して非難、大きなニュースになったが、政府内部は未だ認定しておらず、すなわち、バイデンの先走りと勇み足にして留保している。大統領の政治的パフォーマンスだと位置づけ、事実認識については慎重な態度を示している。この報道は日本では紹介されていない。 記事によると、米国の情報機関は、ウクライナに関する諜報報告では、現時点でジェノサイド(大量虐殺)の指定を支持してないと、当局者がそう証言している。ジェノサイドの法的基準を理由にしての実務的な慎重判断なのだが、日本のマスコミの空気や常識とはずいぶん話が違っていて興味深い。日本では「ロシアによる大量虐殺」で決まりであり、誰もそれを疑っていない。CIAと米国政府は、ブチャ虐殺をロシア軍による大量虐殺とはまだ正式判断してないのだ。 実は私も同じであり、ブチャ虐殺をロシア軍の犯行だとは確信できていない。マスコミの報道と説明とは逆に、仕組まれた謀略の疑いを持っていて、ウクライナ軍がロシア軍協力者を掃討処刑し、その遺体を路上に並べたり、集団墓地に埋めたりした可能性があると推理している。その上で、それをロシア軍の仕業だと情報工作して、プロパガンダしているのではないかと疑念を抱いている。少なくとも、路上に放置されていた遺体はそうだろう。 キエフ州の民間人犠牲者は三つあり、(1)ロシア軍によってスパイの嫌疑をかけられて捕縛殺害された者もいれば、逆に、(2)ロシア軍撤退直後に、ウクライナ内務省軍によってロシア軍協力者が報復殺害されたケースもあるに違いない。無論、(3)ロシア軍の爆撃で吹き飛ばされたり、建物の下敷きになった犠牲者も多い。それらを一つ一つ検証してカウントする作業が必要であり、すべてを纏めて「ロシア軍による非人道的な大量虐殺」と決めつけるのは正しくない。
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