■今週、アゾフ連隊をクレンジング(政治漂白)するプロパガンダの大攻勢が始まっている。アゾフ連隊を悪から正義に転換するイメージチェンジの情報工作が仕掛けられ、テレビ朝日とネット(Youtube と Google)を拠点に大がかりな作戦が遂行されている。もともと、ネオナチでテロ集団であるアゾフ連隊の存在は、西側のプロパガンダにとって都合の悪い弱点で、プーチンの説く戦争の目的や意義について、世界の人々に多少の納得と合理的斟酌を与える要素だった。 いずれCIAはこの問題に対処すべく、何らかイデオロギー作戦に着手し、この致命的な弱点を払拭する情報工作に出るだろうと、そう予測していた。けれども、まさか正面から、アゾフ連隊は正義の義勇軍であると言い上げ、定義を真逆に変え、それを強引に刷り込んでくる戦略で来るとは、あまりにあけすけな手口に驚きを禁じ得ない。公安調査庁のHPには、アゾフ連隊(大隊)はネオナチ組織で国際テロリストであるという規定と警告が載っているが、いずれ削除するか改竄する気だろうか。 ■アゾフ連隊をシンボルスイッチし意味改造する作戦の本格展開は、3月27日のテレ朝サンデーステーションから始まっていて、アゾフ連隊を美化する特集が組まれ、司令官へのインタビューが放送されている。内容は Yahooニュースに編集されて上がっていて、ツイッターでは厳しい批判が上がっている。私は番組を見ていない。ウクライナ応援のプロパガンダは食傷で、辟易で、チェックのためにテレビ報道を見ようという意識すら薄れてきた。もう勘弁してくれという困憊の気分だ。 番組では、アゾフ連隊はネオナチではないと言い切ったようで、黒井文太郎が登場して詭弁を弄し、「元はサッカーファンの集まり」だなどと擁護、現在のアゾフ連隊にナチス的な要素はないと垂れたらしい。この後、翌28日のモーニングショーでも同じ特集が組まれ、アゾフ連隊を持ち上げる報道を連発した。ツイッター上には、モーニングショーの偏向報道に抗議する声が多く上がっている。モーニングショーは他よりも番組の信頼度が高いため、こうした視聴者の反発になるのだろう。… … …(記事全文4,615文字)