━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/06/13 いま思い出すべき言葉「私には夢がある」 第255号 ──────────────────────────────────── 21世紀臨調について何度か記述した。 「新しい日本をつくる国民会議」 と呼ばれているものだ。 マスメディア全社の全政治部長が名前を連ねる。 ここに、学者、経営者、労働界を代表する委員が加わる。 政治に対して、第三者の視点から提言を行う非営利団体である。 マスメディア別働隊と言っても良いだろう。 私は、21世紀臨調の政治部会で主査を務めていたが、2001~2003年 にかけて小泉政権批判を展開したため、一方的に除名された。 第三者機関を装う、政治権力の別働隊であるとの本性を剥き出したわけだ。 この21世紀臨調が、2009年8月総選挙の際に、「マニフェスト選挙」、 「政権選択選挙」を喧伝した。 「マニフェスト選挙」とは、総選挙に際して、政党が政権公約の全体を国民の 前に明示し、主権者がこのマニフェストを吟味して、政権与党を選択するとい うものだ。 「選挙の時だけの主権者」、「政権公約に責任を持たない政権政党」という悪 弊を打破するために提示された考え方である。 「マニフェスト選挙」において何よりも重視されることは、 ①政党が「責任ある公約」を提示すること ②政権を担当した政党がマニフェストを守ること である。 このことによって、主権者国民の意思を反映する政治が実現する。 その真髄は、政権政党が選挙から日数を経ても、選挙の際の主権者との約束= マニフェストを堅持すること、言い換えれば、選挙から時間が経過しても、政… … …(記事全文5,172文字)
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植草一秀(政治経済学者)