━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/11/11 野田佳彦氏結論表明先送りに狼狽する古舘伊知郎 第42号 ──────────────────────────────────── 野田佳彦氏が11月10日の記者会見を見送った。 考えられる理由は三つある。 (1)本当に迷っている (2)「慎重に判断する」とのアリバイ作り (3)交渉参加見送りのためのワンクッション。 (2)であるなら、野田佳彦氏は本当のワルである。 民主党のプロジェクトチームの提言には、 「党PTの議論では『時期尚早・表明すべきではない』『表明すべき』との賛 否両論があったが、前者の立場に立つ発言が多かった。政府には、以上のこと を十分に踏まえた上で、慎重に判断することを提言する」 とある。 文字を文字として杓子定規に解釈すると、「慎重に判断する」ことが提言さ れており、交渉参加に反対することを提言してはいない。 山田正彦氏が農業関係団体の運動員に、「なぜ慎重ではなく反対の文字を盛 り込まなかったのか」と詰め寄られていたが、もっともな批判ではある。 しかし、野田佳彦氏が参加表明をする場合には、初めから、結論は米国の指 令によって決定されていたものと考えられ、プロジェクトチームの提言とは無 関係であり、その意味では農業関係者の批判は的外れである。 三つの仮説のうち、もっとも可能性が高いのは(2)だ。 この場合には、野田氏は首相としてのリーダーシップを発揮して結論を示す が、その際に、民主党のプロジェクトチームの提言に記述された、「慎重に判 断する」の提言を踏まえたとの説明を付け加えるのだ。 子供だましの三文芝居どころか、カネを取れるような芝居でない。… … …(記事全文4,382文字)
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