… … …(記事全文2,801文字)<ファンダメンタルズとは関係のない急落、値が飛ぶ可能性>
COMEX金先物相場は10月30日の取引で1オンス=4,000ドルに続いて3,900ドルも割り込み、一時3,879.30ドルまで下落した。昨年10月以来となる約1年ぶりの安値を更新した。10月は前月比で287.80ドル安となり、9月の294.80ドル安に続く軟調地合になった。ただし、9月が高インフレ環境で米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが警戒されたのに対して、10月はハイテク株の急落に伴う流動性確保の動きが中心だった。
【COMEX金先物相場(日足)】
今年の米株式市場では、「人工知能(AI)バブル」の発生・崩壊に対する警戒感が、突発的な株価急落を何度か発生させている。一般的に株価の急落などボラティリティの高まりは、安全資産である金に対してポジティブな動きになる。実際に過去の株価急落局面では、金相場はリスクヘッジとしての効果を発揮する場面も目立つ。しかし、株価急落で流動性の確保が最優先されると、金市場においても持高調整の動きが優勢になることもある。いわゆる「キャッシュ化」と呼ばれる現象だ。実際に、3月に地政学リスクの高まりが株価急落を促した局面では、金は売却対象になっている。足元では、ハイテク株の急落が同様に金市場で持高調整を誘っているため、株価のボラティリティが抑制されるまでは、突発的な急落地合が続く可能性も想定しておく必要がある。

