… … …(記事全文3,197文字)<三つの中東リスクの織り込み>
NYMEX原油先物相場は1バレル=100ドルの節目を回復し、9月16日以来の高値を更新した。中東情勢の緊迫化を背景に、改めて供給不安を織り込む動きが優勢になっている。足元の原油供給量が著しく大きく落ち込んでいるわけではないが、このまま軍事的な緊張が高まり続ければ、供給制約が一段と強まるとの警戒感が強くなっている。
【NYMEX原油先物相場(日足)】
現在の中東情勢で警戒されているのは、主に以下の3点になろう。第一に、イエメン武装組織フーシ派のサウジアラビアに対する攻撃が激化していることだ。空港や石油関連施設に対する攻撃が、連日のように報告されている。こうした中、米国務省はサウジアラビアの在外公館から外交官とその家族の避難を促したことが明らかになった。また、サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは、従業員に対して本社への出社をやめ、リモートワークに切り替えるように指示を出した。こうした動きからは、サウジアラビアの軍事的な緊張感の高まりが強く意識されやすくなっている。実際に油田、パイプライン、輸出ターミナルなどが攻撃を受けると、9月上旬に東西パイプラインの稼働停止で急伸したのと同様の値動きが発生する可能性がある。

