━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2023年7月16日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆『小沢一郎総理大臣待望論』(1994年11月1日刊) 第5章 小沢一郎の敵と味方 河野洋平総裁に協力しない自民党内部 ─────────────────────────────────── 自民党の執行部が結束を保って一丸となってことに当たっているか、それともバラバラで足を引っ張り合っているかは、意外にひょんなことからわかるものである。 これは、私自身が直接経験したことだが、河野洋平総裁を中心とした自民党の再生をテーマにした「自民党教書」(データハウス刊)と題する新刊本を発刊しようとして、党役員に協力を申し込んだ際、塚原俊平、平沼赴夫、佐藤信二の三人が、急遽連絡を取り合い「協力しない」ことを申し合わせた動きが、私の方に伝わってきた。 とくに塚原俊平の事務所では、「平沼赴夫先生と佐藤信二先生と連絡を取って相談して、今回は、協力しないことに決めた」とはっきり言っていた。後でわかったことだが、自民党広報委員会の事務局の幹部たちの話は「塚原俊平、平沼赴夫、佐藤信二の三人の先生は、仲が良くいつも行動を共にしており広報委員会にもお揃いで姿を見せる」と打ち明けて、河野執行部の人間関係の難しさを暗に説明していた。 このほか、自民党役員のなかでは、国民運動本部長の谷川和穂元防衛庁長官が、非協力的な態度を示した。こうしたことから、この新刊本は、奇妙な体裁となった。 すなわち、表紙の扉を開いたところに、自民党役員の顔写真を掲載したのだが、掲載できたのは、写真を提供してくれた役員だけだった。それは、河野洋平総裁、森喜朗幹事長、橋本龍太郎政務調査会長、木部佳昭総務会長、相沢英之総務局長、小里貞利国会対策委員長、与謝野馨広報委員長の七人で、その他は、役員でありながら、写真が載っていない。 自民党は、38年間の長期安定政権を堅持した末、ついに野党に転落し、政権奪遼を目指して底力を発揮しなくてはならない状況にありながら、その事態の重大さを認識せずに、足を引っ張り合い、それだけならまだしも、自分たちが総裁選挙で選んだ河野洋平総裁に対してすら、協力しない態度だったのには、さすがの私も呆れ果てて物が言えなくなったほどである。… … …(記事全文1,805文字)
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)